ファン・ブール醸造所を今回最初の試飲先に選んだ。理由は、そこの評判の悪い日本からの客人に対して誤解を解く体験をして貰いたいからである。
ピクニックワインとして贔屓にしているグーツリースリングフォンブールから始める。三月に野外で飲んだ時に比べて熟成が進んでいる。それどころかシュヴァルツヴァルトでフランス人達に奨めた時よりも遥かに濃くが出て来ている。これならばまだ秋以降も期待が出来、それを大変気に入って貰って満足である。
二つ目には、敢えて日本で良く飲まれている半辛口のユリエを試して貰った。春前の半辛口が辛口などより美味かった最初期は済んで、今やその酸が威力を発揮して酷とのバランスが徐々に取れ出してきている。それゆえかこうした残糖感には一口で誰もが不味いと吐き出すしかないのである。もちろんそれほど酷くはないが、現状ではこの醸造所の名前に匹敵するようなワインでは決してない。将来性もあまり期待出来ないのが、フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所の残糖感がある上位の辛口キャビネットとは大きく異なる所である。
三本目にそれらに対抗するようにグランクリュ地所の落穂拾いの葡萄を集めたフランツ・ペーター・ブールというキュヴェーを試した。辛口でありながらミネラルの混合や果実風味が強くなかなかうまいのだが飲み頃もまだで、今後どのような発展をするか未知なのがなによりも汚点である。
四本目は本命のヘアゴットザッカーなのだが、ミネラルが軽い分、酸が強く直接に感じられるようで、あまり好みではないようだ。もちろん酸が強いので飲み頃を計るのは難しい。個人的にはスパイシーなレモンの皮のような風味が好みである。
五本目にはそれに対応するキーセルベルクのキャビネットを試すが、それはメロンのようでもあり栗のようでもある味が酸の角を綺麗に削いでいた。(続く)
ピクニックワインとして贔屓にしているグーツリースリングフォンブールから始める。三月に野外で飲んだ時に比べて熟成が進んでいる。それどころかシュヴァルツヴァルトでフランス人達に奨めた時よりも遥かに濃くが出て来ている。これならばまだ秋以降も期待が出来、それを大変気に入って貰って満足である。
二つ目には、敢えて日本で良く飲まれている半辛口のユリエを試して貰った。春前の半辛口が辛口などより美味かった最初期は済んで、今やその酸が威力を発揮して酷とのバランスが徐々に取れ出してきている。それゆえかこうした残糖感には一口で誰もが不味いと吐き出すしかないのである。もちろんそれほど酷くはないが、現状ではこの醸造所の名前に匹敵するようなワインでは決してない。将来性もあまり期待出来ないのが、フォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所の残糖感がある上位の辛口キャビネットとは大きく異なる所である。
三本目にそれらに対抗するようにグランクリュ地所の落穂拾いの葡萄を集めたフランツ・ペーター・ブールというキュヴェーを試した。辛口でありながらミネラルの混合や果実風味が強くなかなかうまいのだが飲み頃もまだで、今後どのような発展をするか未知なのがなによりも汚点である。
四本目は本命のヘアゴットザッカーなのだが、ミネラルが軽い分、酸が強く直接に感じられるようで、あまり好みではないようだ。もちろん酸が強いので飲み頃を計るのは難しい。個人的にはスパイシーなレモンの皮のような風味が好みである。
五本目にはそれに対応するキーセルベルクのキャビネットを試すが、それはメロンのようでもあり栗のようでもある味が酸の角を綺麗に削いでいた。(続く)