Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

諸悪の根源ジャーナリズム不在

2013-01-21 | マスメディア批評
土曜日の車中のラジオはアルジェリアの人質事件の皆殺し作戦についての速報だった。最も詳しい情報を持っているのはノルウェー当局だったようで、当然のことながら日本の外務省関係も情報を共有していた筈である。しかし実際には、なぜか日本のマスコミなどでは人質が殺された場合の安倍政権へのダメージなどが騒がれていて、英米の外交当局と情報を交換して安否の照会にあたるとある。

その真意が読み取れなかったのだが、日本政府が自衛隊を邦人救出に使うというような案をその後に再び光を当てることで一連の情報操作の行方が見えてきた。勿論ノルウェー政府が持っていた情報をそのままメディアが流しているようでは、日本の自衛隊などが幾ら諜報活動などを繰り広げようが、到底一人の邦人も救出できないことぐらいは誰にでも分かってしまうからなのである。

初めからテログループの目的もアルジェリア政府の対応も予想されていたわけで、突入作戦で一網打尽にされて殺戮されたのか、それともテログループによって突撃に際して皆殺しにされたのかは今後の調査などによってしか定かとはならない。そうした事情も適当にしか扱わないことで、明らかに救出作戦などは不可能な自衛隊の派兵などを如何にも価値のあるように見せかけるのが報道機関を含む魂胆であったのだ。そこに政官界と記者クラブと呼ばれるような一蓮托生の既存権益保護の権力構造が存在するのである。

権力構造自体を否定しても仕方がないのであるが、まさしくそこにジャーナリズムというものが存在しないからこそ誰も何も異議を唱えることもできないのである。諸悪の根源にジャーナリズムの不在があるに違いない。



参照:
全日空不時着のフラッキング 2013-01-17 | テクニック
フクシマ宣言、原子力村の逆襲 2013-01-13 | マスメディア批評
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