新聞の文化欄のメディア面にNHK問題が論評されている。日本では「慰安婦発言」として籾井会長が語った発言を検証している。つまり新会長の最初の会見で明確にしたように、中立的な独立機関としての放送局ではなくて、「政府が右と言えば、左とは言えない」と語り、局は「日本の立場」を示すと断言していたというのである。要するに、今もまだ信用のあるNHKは、氏の任期三年の間に政府のプロパガンダ放送局となるべきであり、反対する声は望まれるところではないとして、「NHKの番組は、将来的に政府の立場をあまり逸脱するべきではない」としているというのである。
日本では、慰安婦問題に隠れて殆ど報道されていないこの発言は、通常の国であれば破局的というよりも即解任であり、安倍政権の官房長官のような反応は安倍政権の異常さを増している事実を示すとして、在京合衆国大使館が政府の修正主義者と国粋主義者のNHKへの影響を見捨て置けなくなったことを紹介している。そこでは、東京裁判を批判する馬鹿げた発言と、それを広島長崎や東京空襲への目を逸らすためのアメリカの計略として批判して、日本の戦争責任を否定するまでの言動を紹介している。たとえジャーナリスムをあまり理解していない元三井物産の副社長としてもあまりにもの得体の知れない理論を展開するとされる。
日本のネットを見ていてもこのNHK問題がここまで酷いとは思わなかったが、現在寝床で見ている孫崎氏の著書「戦後史の正体」に親書の検閲をしていたという江藤淳の記述に関連して五千人にも及ぶ進駐軍協力者の日本人が戦後日本の政財官学界のみならず言論界のリーダーとして合衆国のスパイであったという事実から、日本の情報統制は歴史の中でとても巧妙な形で行われていることを改めて認識することとなる。
そうした巧妙さが、新しい言論の自由度ランキングでも日本は、NHK会長が厳守を言及している秘密法によっても、僅かランキングを五つ下げただけでチリなどと並んで59位と嵩上げしている。ある意味、こうして歪な形が極端化して表面化してきている現象をつぶさに観察することが求められているのではないだろうか。
参照:
Es gab keine Sexsklavinen, und am Zweiten Weltkrieg waren alle anderen schuld, Carsten Germis, FAZ vom 11.2.2014
Zu viel ausgespäht - Amerika fällt zurück, URSULA SCHEER, FAZ vom 12.2.2014
報道管制と欧州ネット構築 2014-02-10 | マスメディア批評
遅過ぎた自主避難などない 2011-10-04 | 雑感
日本では、慰安婦問題に隠れて殆ど報道されていないこの発言は、通常の国であれば破局的というよりも即解任であり、安倍政権の官房長官のような反応は安倍政権の異常さを増している事実を示すとして、在京合衆国大使館が政府の修正主義者と国粋主義者のNHKへの影響を見捨て置けなくなったことを紹介している。そこでは、東京裁判を批判する馬鹿げた発言と、それを広島長崎や東京空襲への目を逸らすためのアメリカの計略として批判して、日本の戦争責任を否定するまでの言動を紹介している。たとえジャーナリスムをあまり理解していない元三井物産の副社長としてもあまりにもの得体の知れない理論を展開するとされる。
日本のネットを見ていてもこのNHK問題がここまで酷いとは思わなかったが、現在寝床で見ている孫崎氏の著書「戦後史の正体」に親書の検閲をしていたという江藤淳の記述に関連して五千人にも及ぶ進駐軍協力者の日本人が戦後日本の政財官学界のみならず言論界のリーダーとして合衆国のスパイであったという事実から、日本の情報統制は歴史の中でとても巧妙な形で行われていることを改めて認識することとなる。
そうした巧妙さが、新しい言論の自由度ランキングでも日本は、NHK会長が厳守を言及している秘密法によっても、僅かランキングを五つ下げただけでチリなどと並んで59位と嵩上げしている。ある意味、こうして歪な形が極端化して表面化してきている現象をつぶさに観察することが求められているのではないだろうか。
参照:
Es gab keine Sexsklavinen, und am Zweiten Weltkrieg waren alle anderen schuld, Carsten Germis, FAZ vom 11.2.2014
Zu viel ausgespäht - Amerika fällt zurück, URSULA SCHEER, FAZ vom 12.2.2014
報道管制と欧州ネット構築 2014-02-10 | マスメディア批評
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