Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

やめてけれ、悪趣味

2014-02-06 | 文化一般
佐村河内守の交響曲というのに、「ゴーストライターがいた」とネットにあった。ネットで皆さんの感想などを聞いていたので、大体ものは分かっていたので興味はなかったが、こうなれば新たにとても興味をもってYOUTUBEで聞いてみた。これで日銭を稼いでした日本の音楽業界の結構なスキャンダルだと思った。ショスターコービッチ風と聞いていたが、それ以上にロマンティックなマーラーやブルックナーなどの交響曲に精通しているゴースト作曲家だと思った。その創作については、少なくとも聾唖者の作曲でなければ演奏されることもなく語られることもなかったに違いない、当然注目されることもなかったのは明らかである。

問題は、何億円もの金が動いて大きな商売になっていたことで、まさしく詐欺商法でしかなかったということで、偽物商法でしかなかったことだ。若しくは霊感商法に近いものかもしれない。そして驚いたことに、その興業をしているのが、マンハイムでイングリート ふじ子ヘミングというピアニスの演奏会を行ったサモンプロモーションという如何わしい興行主である。恐らくそこの朝鮮系の指揮者も興行主も事実を全く知らなかったのかどうか、とても疑わしい。それどころか秋山が京都市響で演奏しているというから金のためなら何でもありという感じである。全く情けない。

少なくともこれだけのストーリーを展開するはそれなりの詐欺グループが裏に暗躍して、全ての関係者と綿密な打ち合わせをしていなければならないからである。NHKも絡んでいるからこれまた大スキャンダルだろう。中世のオイレンシュピーゲルの悪戯ではないが、これだけの詐欺を働いたのであるから民事訴訟だけで済むのかどうか?

恐らく、ゴーストライターと聾唖者の間には著作権上の契約があったのだろうが、その分け前で係争となったに違いない。良くある話だが、ストーリー性があまりにも綿密に練られているだけに、どうしてもそこに犯罪性を感じてしまう。偽物絵画のところで書いたが、有名な小林秀雄が偽の壺を撫でまわして悦に入っているようなそうした俗物の身ぐるみが剥がれるところはとても悪趣味だが面白い。そのそも商業主義とはそうした悪趣味なのである。


追記:影武者が表れたという。それ以上に興味あるのは、管弦楽初演練習の際に指揮者などが、余程完璧に書き込まれていない限り、その楽譜について作曲家に相談するのは当然で、それは筆談でも出来ることだ。つまり、真相に気が付かない筈はないのである。間違いなくグルは少ない人たちだけではないのである。大掛かりな詐欺グループだ。



参照:
佐村河内守 交響曲第1番「ヒロシマ」全国ツアー開催中 (YOUTUBE)
佐村河内守 (Samon Promotion)
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