Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

国際的競争力が無い実証

2016-09-09 | 雑感
コンサートが週末に迫って来て焦っている。正直ロシア音楽は難しい。直感的に理解できるものが殆どない。ロシア文学などに十代の頃に馴染まなかったからかもしれない。ペテルスブルク生まれのロシア女性と一年ほどお付き合いもしたことがあるのだが、結局それ以上に理解することも無かった。なるほど文化圏によってはつきあい易いとか難いとかの差はどうしてもあるのかもしれない。それは御互い様で、それが文化なのかメンタリティーなのかも不明である。勿論一つの文化圏の中でも様々なので一概には言えないのだが、大多数というか典型とかいうものが存在するのではなかろうか。

そのようなことでチャイコフスキーの交響曲ですら苦労する。一方、12月の準備も並行して、資料を収集し出した。ロシア人のお蔭でショスタコーヴィッチの楽譜も準備できた。少しでもキリル文字を読めるお蔭でなんとかなるものである。オペラ「マクベス夫人」の序に同時期の交響曲もお勉強してみることにした。リヒャルト・ヴァークナーの楽劇のお勉強は量感があったので苦労したのだが、チャイコフスキーの億劫さは全く別物であり、このように進めて来るとショスタコーヴィッチが如何にも風通しが良くて気楽である。どうせ独特のシニックな感慨などは分からないものは分からない。そう言えば芝居で見たロシアものも本当の意味で理解していたかどうかも今や定かでなくなってきている。

新聞にシナで開かれたG20の記事を見た。その写真にはど真ん中にメルケル首相が居て、それを囲むように中共の習首席とオバマ大統領、外れてエルドアン大統領が立っていて、そこで写真は切れている。幾ら新聞広告で世界の指導者の一人のような顔をした安倍首相の写真の広告を出しても、必要ない人物の写真などは綺麗に切り取られている。この記事を見ていて、日本がG20に参加していたなど気がつく人などはいまい。それが安倍の、日本の政治的な実力そのものであるが、それを正しく日本で伝えるジャーナリズムなどは存在しないのだろう。

2011年産ゲヴュルットラミナーの最後の瓶を開けた。案の定、酸は大分丸くなっているが、効いていることには間違いない。その意味からはまだ寝かしておいても良かっただろうが、そもそも2011年産の力強い個性はリースリングでも同じで、南ティロルの涼しさなどはここにはない。それでも十年に一度ほどのトラミナーの良年であったのは事実である。その証拠にまだまだ飲めるワインなのだ。

食事は二度炒め中華を合わせた。味噌ソースであっても負けない強さはこの手のワインの持ち味である。それでもあの涼しさがあれば、乾いた気候の中でさらに食事に楽しめるのである。南ドイツは北イタリアともまた違うのは当然のことかもしれないが、如何にドイツのワインはリースリング以外では国際的競争力が無いかという証拠でもある。



参照:
一寸した料理でさえも 2016-09-06 | 料理
グッスリ二度寝をして気付く 2009-12-05 | 雑感
瞳孔を開いて行間を読む 2006-10-22 | 音
TICAD新聞広告の意味 2016-08-30 | 雑感
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