2時間半の大作だ。オーソドックスな伝記映画である。でも、スクリーンから目が離せない。マンデラの生きざまが時代を追って描かれていく。27年間に及ぶ投獄生活が中心になるわけではない。若かりし日から、晩年に至るまでのすべてを網羅するから、2時間半でもまるで足りない。映画はドラマチックになりがちなお話をかなり抑えたタッチで見せていく。だが、それはドキュメンタリータッチというわけではない。彼の生きた時代を . . . 本文を読む
今から50年以上前に書かれた台本を劇団息吹が取り上げた。劇団としては3度目の公演になるということだ。とても古臭い芝居だ。ドラマの作り方、演出方法も含めて。だが、そんな作品を見ながら、なんだか、とても新鮮だった。この新鮮さは何なのだろうか、と思う。ずっと昔に見た古い映画に再会した気分とでも言おうか。当然これは今の感覚ではない。原爆に対する感じ方や、考え方、ドラマ作りに対する取り組み方。すべてにおい . . . 本文を読む
ホン・サンスくらい、いつもいつも同じことを映画にする作家はいない。しかも、最近ではそれがますますエスカレートして、まるで内容が何もないような映画を平気で作る。ただ、ぐちゃぐちゃしゃべっているだけ。無意味な会話を。
しかも、まるで風光明媚ではないような場所で(きれいだね、とか主人公たちは言うけど、僕にはまるでそうは見えない)無味乾燥な風景に立ち、ただ、食べて飲んで、実りのない会話をするだけ。こ . . . 本文を読む
「劇場を揺るがす5つの固まり!!」とチラシにはある。まぁ、よくある宣伝文句なのだが、今回の短編集はいろんな意味で衝撃的だった。5団体が作品を3団体3作品ずつに分けて上演する。20分から40分の作品にまとめること、というのが条件だったらしい。それ以外はない。だから、何をしてもいいのだ。カナリア条約によるプロデュース公演。
僕はたまたま全作品を見ることが出来たのだが、まるで方向性の違う作品ばかりで . . . 本文を読む