もう20年間も桃園会の芝居を1本も欠かすことなく見ているのか、と改めて思う。パンフのはたもとさんの文章を読んでそのことを知った。
僕にとって深津さんの芝居を見ることは、もちろんそれは桃園会の芝居を見ることとも重なるが、それは他の何物にも代え難いものだったのだ、と気づく。もちろん、それは結果論であって、普段はそんなことは一切考えない。でも、また、桃園会の公演がある、ただそれだけでうれしい。
. . . 本文を読む
このなんだかまるでやる気のないようなタイトルに心惹かれて読み始めて、やはりまるでやる気のないようないいかげんな小説のユルユル感に、最初は戸惑いながらも、でも、徐々に「まぁ、これはこれでいいかぁ、」とあきらめる。
そんなふうに書き出すとこれはとんでもなくつまらない小説に思えるが、そうではない。これは確信犯の所業だ。ただ、あまり上手くないから、少しダレる。5話からなる短編集、というスタイルだが、 . . . 本文を読む
これは深川栄洋監督の初期作品。今のような売れっ子監督になり、時代の寵児になるなんて思いもしなかった時代の作品。『狼少女』でデビューした時は、きっとこれだけで消えるのではないか、と思った。悪い映画ではなかったけど、マニアックで、線の細い作品で、惜しいけど、無理、と思った。それが今では引く手あまたの若手作家のエースである。メジャー大作から小品まで、なんでも手掛けて、見事な作品に仕立ててしまう。商業映 . . . 本文を読む