〈場所〉と〈時間〉と〈生〉を描いた三編、と帯にはある。川のある町なんてどこにだってある。どこにでもある町のかたすみでの3つの日々を描く。別々の場所、さまざまな時間、それぞれの人生。それをさりげなくさらりと描く連作。第1話は8歳、小学3年の望子が主人公。母とふたり暮らし。でもすぐ近所におばちゃんがいるし、じいちゃんばあちゃん家も近くにある。だから3つ家がある感じ。幼なじみの美津喜とは3年になってクラ . . . 本文を読む
シリーズ完結編。30年前遠足の途中起きたバス事故で亡くなった子どもたち。彼らの未来への想いが思念となって残り続ける場所を通り抜ける旅。サバイ部の5人はいくつも門を開けて進む。3部は冒険の終わりから始まる。夢を持たない子どもたちとの出会い、無人の世界で自らと、夢の中で向き合うことになる。彼らは実際に眠りに就き、夢を見る。自分と向き合う時間を通して自閉していく。もう戻ってこれない。もちろんアキラと真一 . . . 本文を読む