先日ボクシング映画の新たな傑作『春に散る』を見たから、今年公開されたもうひとつのボクシング映画であるこれも見ることにした。『ロッキー』から派生した『クリード』シリーズの第3作である。今回、初めてロッキーが出ない。クリード単独作品になる。しかも、チャンピオンから引退した後の話。もちろんまたカムバックするけど。
相変わらずボクシングシーンでは派手な音楽が終始鳴り響くいつものパターン。『春に散る』の渋さ(音楽は使わないで試合を見せる)の対極にある。スタローンに倣ってマイケル・B・ジョーダンが今回は監督も兼ねて主演。お話は昔の仲間が刑務所から18年振りで出所してくることから始まる。過去の亡霊である彼と戦うことになるというこれもまたパターン。
いかにも、というわかりやすい映画で定番の展開でハッピーエンドを迎える。まぁ
悪い映画ではないけど、ここにはまるで新しい発見はない。『ロッキー』の焼き直しにしかなっていない。