今回のブログは、中村好文さんの一生手放したくないもの②です。
ご著書『普段着の住宅術』製図道具の老兵たちより、そして近日YouTubeラヂオで伺って感動した内容です。

中村好文さんが一生手放したくないものの一つに、『ものさし』があるそうです。そのものさしは、小学生の頃に使っていたものを大学に入った時に二つに割いて、カンナで削って、ガラスの破片でこすって薄くされたものだそうです。とても納まりが良くて気に入っておられるとのこと。厚さ1.8mm、幅15mmだそうです。
『いつも何かを考えているので電車の中で図面を描く時にもちょうど良く、いつも持ち歩いています。気に入っているものは壊れたからと言って捨てることができないんですよね、愛着心があってね、時が経つとともに美しくなるものがいいですね。それは自然素材と言うことにもなります。』
とのお話を伺い、深くうなづきました。
実は、私が大切にしているものの中にも『ものさし』があるのです。
小学生の頃に使っていた竹のものさしの記憶は、いつまでもその手触りなどの感触を覚えていてなつかしいのですが、残念なことにそれはいつしかどこかへ・・。30㎝さしだったと思います。
それに代わって歴史は浅くて20年くらいですが、可愛らしい竹のものさしを愛用しています。こちらは小学生時代の娘の家庭科の裁縫箱に入っていたもので、長さは20㎝で細くて軽やかで掌に納まりが良いのです。厚さは1.5mmくらいで幅は13mm。触るたびに気持ちがいいです。
麦の茎で作るヒンメリの材料をカットする時には、このものさしですべて寸法を測ります。寸法は1mmの誤差もないようにしなければいけません。根気のいる作業だからこそ、天然素材で軽やかで五感に快いものが良いですね。カット作業を応援してくれる小さなものさし、一生大切にします。↓

5年3組・・あれから20年、またいつか、このものさしも次の世代(孫たち)に渡してゆきたいな。(元々娘に借りているものなのですが・・😊)

自然農の畑で育て、その麦の茎の寸法を測ってカットして作ったヒンメリです。

田畑でも、クワ・スコップ、カマなど、手作業を助けてくれるよい道具に支えられているなぁと思います。