君は銀河の青い風  八木真由美 岡山

自然に沿って、自分につながって、
心地のよい光とともに。
竪琴ライア 自然農 ライトワーク ヒンメリ

  

「種子のこと いのちのこと」お話 川口由一さん

2020年01月08日 | 自然農川口由一の世界

「種子のこと いのちのこと」  

お話 川口由一さん  

 

種をいのちがつくる。

種は次へのいのち。

種は過去のいのちのつづき。


種は過去のいのちが

すべてしまい込まれている

完全な生命体。

いのちがつづく、生まれる・・・

何もかも不思議のなかの

不思議の出来事です。


生まれたいのちは

必ず死へと運ばれて又々不思議。

いのちの営みのなかに

生死があるわけですが

次へのいのちもやはり

いのちの営みのなかで

自ずから用意してまいります。


百年前後の私たち人類も

死へと運ばれますなかに

いのち自ずからの営みで

次へのいのちを用意いたします。


次のいのちは又々

いのちの営みを休むことなく

止まることなくつづけて親から子

子から孫へと営みつづけて

絶えることなく

そして終わることなくです。


こうしていのちが

営みつづけているということは

私たち人間としての日々の生活が

繰り広げられありつづけている

ということでもあります。

生活のなかでいのちは続く。

これがいのち本来、

本然の姿です。

他のすべてのいのち達も

相似ており

それぞれのいのち達が

我がいのちを

ひたすらに生きるなかで

いのちが続いております。

木々草々鳥ケモノ・・達が。 


ところで

栽培生活をしておりますのは

この地球上で人類だけであり

他のいのち達は自然に給わり

自然に足りる

自給自足であります。


人々が生きてゆくに必要な

糧であるお米や野菜果物物等々を

栽培いたすようになって

一万年前後の歴史がありますが

そこに種子の問題も

生ずるようになりました。


でも人間の勝手な思いとは

関係なく

それぞれのいのちは

我がいのちを生きて

お米はお米

大根は大根で変わることなく

誤ることなく・・・です。 


栽培生活をいたしております私達は

こうした栽培作物の種子のことも

本来はこうした

いのちの営みのなかにあって

ここを基本にすることによって

一切の枝葉の問題から解放されて

最善のものとなります。


私達の生活がありつづける。

自然に添った

農耕生活が営まれつづける。

自然界に

一切問題を招かない栽培生活が

途切れることなく

日々につづけられてゆく。


お米や野菜のいのちと共に

生活がつづけられ

生きつづけてゆくなかに

種子も自家採集によって

絶えることなく

当然ありつづけてくれる。


種子のことごとに

とりたてて執らわれることなく

世間の愚かな思いから離れて

日々こうした常なる営み

常なる生活を

淡々とつづけることが大切です。


春夏秋冬、

朝に夕に田畑に足を運び

種子まく生活のなかに

種子は常に約束されており

私達の平和な農的暮らし

静かな田園生活が

約束されております。

案じることはないのです。


種子戦争が起ころうとも

すでに始まっていようとも

誰かがどこかで品種改良により

権利の主張をしていようとも

どこかで何かを

私物化していようとも

まったく関係なく・・です。


こうした日々の平和な農的生活に

人々の往来あり、交流あり、

出会いがあって

種子も又、

人々の手から手へとゆずられ

あちこちに運ばれ、確保され

田畑に新たなものが加わり

なくしたものが再び

田畑に戻ってまいります。 


ところで、種は

原種、在来種も固定種も

改良種も一代交配種も

いのちそのものであり

基本のところでは

関係なく別を超えたところでの

営みをしております。


有無に巡り、

親から子へと巡るいのちは

原種、在来種、固定種等々

いずれも

自ずからなる一時の姿であって

執らわれてはいけません。


一代交配種は、次世代は、だめで

自家採集できないと

よく言われておりますが

そんなことはありません。

だめなものもありますが

親よりも優れたものや

親と全く異にする

めずらしいものが

誕生いたします。


自然界は本当に素晴らしく

楽しいところです。 

宇宙自然界、生命界は

美しくして善きところ

そして真なるところです。


人もまた自然そのもの

いのちそのものですが

人の心はついつい暗闇にも

陥ってしまいます。

この尊く素晴らしいいのちの種を

私物化したり、

お金儲けの対象にしたり

権利の主張をしたり

独占欲、

支配欲の対象にしたり等々は

人に非ざる迷いから

生じる不幸であり

いのちの本体を知らない

自然界の真の姿を

観ることできない

私達の存在の実態を悟れない

心の曇りから生じる

愚かごとです。 


お米のいのち、大根のいのち

人類のいのち、

地球のいのち・・は

誰がつくったものでもありません。

広大無辺なる

宇宙大自然の営みから

地球というこの生命体が

生まれてきたように

人類も、お米も、大根も

あなたも、私も

生まれてきたものであり

大元をたどれば、

すべてのいのちは

自ずからなる大自然の

大いなる営みから

誕生してきた大自然のものであり

お米はお米のもの

大根は大根のもの

私は私のもの

あなたはあなたのものであります。 


種の問題は

特別なものではありません。

種の問題は

人間の心の問題

精神の問題

魂の問題であり

私一人の問題です。


一人一人が私を明らかとし

自然界、生命界を見極めて

私の生活を明らかとすれば

種子における今日の様々な問題は

私の中で大半は解決いたします。


自然農実践者指導者 

川口由一 

平成16.8.31


 









花咲かせ 実を結ぶ

静寂裡に営む いのち達

すべてしかり

天に星々

地に草々

人々 木々・・・

無数に 

無始無終に・・。


絵 文 川口由一さん

  

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