1956年
阪急のみなれない左投手が七回まで大映を三安打、無得点に抑えた。メガネをかけたこのサウスポーは、金具洋右投手(24)である。八回一死、二塁に走者を残し、あとはベテラン柴田にまかせたとはいえ、低目にコントロールされた速球とカーブを一球一球ていねいにコーナーにきめ、なかなかのピッチングをみせた。「肩が重くて思うように球が行かなかった」とけんそんするがこれで今シーズン二つ目の白星。柳井高、八幡製鉄から阪急入りした二年生。昨年は二勝一敗、今年もすでにリリーフで高橋から一勝をあげている。「調子のいいときはカーブで勝負するのですが、とてもまだきめ球といえるかどうか」昨シーズンの終わりナイターで捕手のサインが見にくいので今年のキャンプからメガネをかける事にしたという。柳井高では増本外野手(現東映)らとクリーン・アップ・トリオの一員だったが、いまは練習不足のためかバッティングの方はまるで自信がなくなったのが残念だそうだ。先発、リリーフ、どちらでもいいから一試合でも多く投げたいというのが彼の希望である。
阪急のみなれない左投手が七回まで大映を三安打、無得点に抑えた。メガネをかけたこのサウスポーは、金具洋右投手(24)である。八回一死、二塁に走者を残し、あとはベテラン柴田にまかせたとはいえ、低目にコントロールされた速球とカーブを一球一球ていねいにコーナーにきめ、なかなかのピッチングをみせた。「肩が重くて思うように球が行かなかった」とけんそんするがこれで今シーズン二つ目の白星。柳井高、八幡製鉄から阪急入りした二年生。昨年は二勝一敗、今年もすでにリリーフで高橋から一勝をあげている。「調子のいいときはカーブで勝負するのですが、とてもまだきめ球といえるかどうか」昨シーズンの終わりナイターで捕手のサインが見にくいので今年のキャンプからメガネをかける事にしたという。柳井高では増本外野手(現東映)らとクリーン・アップ・トリオの一員だったが、いまは練習不足のためかバッティングの方はまるで自信がなくなったのが残念だそうだ。先発、リリーフ、どちらでもいいから一試合でも多く投げたいというのが彼の希望である。