瓜生秀文

1969年

東映・塚本スカウトは六日午後一時、七位に指名した神奈川向上高・瓜生秀文投手（18）の自宅（小田原市内）を訪問。同投手と父、駒吉さんら家族と約一時間半話し合い、条件（契約金三百万円、年棒八十万円＝いずれも推定）を提示、東映入りの内諾を取り付けた。同投手は身長1㍍77、体重70㌔で、右投げ右打ち。ストレートが速く、土橋現ピッチング・コーチの入団時に似た本格派投手。

橋本勝隆

1966年

中日ドラゴンズは二十日正午、中日球場で、軟式球界の雄、東京・中央精版印刷のエース、橋本勝隆投手（22）＝1㍍74、68㌔、左投げ左打ち＝の正式入団を発表した。橋本投手は高松高卒業後、中大に入学したが一年で中退、一か月後の全国実業団大会には延長24回の末、東京電力を破り優勝した。この試合、被安打2、四球3、三振は22個奪っている。現在、東映で活躍している田中投手と同期で、高松高時代にＰＬ学園高と対戦、自己の高校最高の16三振をあげた。速球と落ちるカーブが武器。中日では巨人戦用の左の決め手と期待している。

橋本投手の話「ぼくは巨人というチームが大きらい。左投げなので、ワンポイント・リリーフが主体になると思いますが、左打者に通用する投手になりたい」

梅村好彦

1968年

富永営業次長、岡村スカウトは十八日午後、竜大・梅村捕手を京都市伏見区深草の自宅にたずね、本人と父親・末広さん（53）に入団を要請した。梅村側は「相談する人が二、三人いるので、もう少し待ってほしい」と答え、結論は出なかった。南海は次回の交渉から条件を提示する。

外山博

1967年

中日ドラゴンズは、十六日午後一時から名古屋市中区栄の球団事務所で、地元名電工のエース外山博（とやまひろし）投手（18）＝１㍍82、73㌔、右投げ、右打ち＝の入団発表を行なった。同投手は上手投げの本格派で中部高校球界では加藤（中京商＝近鉄）水谷（三重高＝阪急）につぐ好投手として注目されていた。昨年の成績は23勝3敗、春の中部大会では甲子園で春夏連続優勝の中京商を5－0で完封した実績もある。武器は速球とナチュラルシュート。三振は一試合平均9個。昨年の第一次選択会議では中日がリストアップしながら交渉権は近鉄が獲得した選手で、近鉄が昨年末、交渉権を放棄したので中日が獲得にのり出し、決まったもの。中日では将来楽しめる本格派の大型投手として期待している。現住所は名古屋市中川区大畑町1の67。家族は父伊作さん（64）＝会社員＝、母みねさん（56）と七人の兄と一人の姉があり、その末っ子。昭和二十三年九月一日生まれ。

吉江代表の話 ことしはすぐ戦力となるものと、二、三年先が楽しめるものとふたとおりの投手補強をやった。外山君の場合は後者にはいるが、本格派の大型投手となるよう、じっくり大事に育てたい。

外山投手の話 まずタマにスピードをつけることを心がけたい。目標は阪神の村山さんのような投手。とにかく一日も早く第一線に出られるようがんばりたい。