1970年
近鉄バファローズがことしのドラフト会議で一位に指名した九州工高、市橋秀彦投手(17)の近鉄入りが十五日に決まった。市橋投手の入団交渉は、十三日から同球団の中島正明スカウトが飯塚入りして九州工高の岸上平一郎野球部監督らを介し、進めていたが、この日市橋投手の自宅=飯塚市西徳前=で本人、父親の正勝さん(47)=石炭販売業、母親、小枝さん(39)をまじえて約一時間話し合った結果、決まったもの。中島スカウトは、あらためて二十五日ごろ再度、同投手と両親、九州工の岸上監督らをまじえて具体的な条件など話し合うことにして引き揚げたが、さすがにホッとした表情。一方、同スカウトの熱意に動かされてプロ入りを決めた市橋投手は、ひさしぶりにえがおをみせ「大学進学しか考えていなかったので、正直いって悩みました。でも、きょうははっきりと近鉄入りを決め、スカッとしました」とニッコリ。父親の正勝さんも「ドラフト一位に指名されただけでも喜ばなければならないことで、こんなうれしいことはない。むすこがどこまでみなさんの期待通りにプレーできるかどうか、それがこれからの楽しみでもあり、心配でもあります」と話していた。市橋投手は身長1㍍80、体重78㌔、右投げの本格派投手。近鉄がドラフト一位に指名するだけあって、コーナーいっぱいにきまる重いスピードボールが身上。ことし夏の甲子園大会で、大分商との対戦にみせた素質に近鉄がとびついた。また、同投手はドラフト会議直前まで大学進学一本ヤリで、明大か中大をめざしていた。
近鉄バファローズがことしのドラフト会議で一位に指名した九州工高、市橋秀彦投手(17)の近鉄入りが十五日に決まった。市橋投手の入団交渉は、十三日から同球団の中島正明スカウトが飯塚入りして九州工高の岸上平一郎野球部監督らを介し、進めていたが、この日市橋投手の自宅=飯塚市西徳前=で本人、父親の正勝さん(47)=石炭販売業、母親、小枝さん(39)をまじえて約一時間話し合った結果、決まったもの。中島スカウトは、あらためて二十五日ごろ再度、同投手と両親、九州工の岸上監督らをまじえて具体的な条件など話し合うことにして引き揚げたが、さすがにホッとした表情。一方、同スカウトの熱意に動かされてプロ入りを決めた市橋投手は、ひさしぶりにえがおをみせ「大学進学しか考えていなかったので、正直いって悩みました。でも、きょうははっきりと近鉄入りを決め、スカッとしました」とニッコリ。父親の正勝さんも「ドラフト一位に指名されただけでも喜ばなければならないことで、こんなうれしいことはない。むすこがどこまでみなさんの期待通りにプレーできるかどうか、それがこれからの楽しみでもあり、心配でもあります」と話していた。市橋投手は身長1㍍80、体重78㌔、右投げの本格派投手。近鉄がドラフト一位に指名するだけあって、コーナーいっぱいにきまる重いスピードボールが身上。ことし夏の甲子園大会で、大分商との対戦にみせた素質に近鉄がとびついた。また、同投手はドラフト会議直前まで大学進学一本ヤリで、明大か中大をめざしていた。