山路を歩いてゆくと
今落ちたばかりの
黄色い朴の葉が五六枚
支那沓グツのやうに反りかへつて
道に散乱してゐた
ああこの艶アデヤカな色の目覚しさ
まるで誰か貴い人達が
沓をぬぎ捨てて
素足で去つた
夢のシインのあとのやうな静かさ
落葉 千家元麿
-☆-
・今落ちたばかりの
貴人がぬぎ捨てた支那沓… うまいな
夢のシイン 静けさは パステルで
朴落葉いま銀となりうらがへる 青邨
日を掬ひつつ朴の葉の落ち来たる 占魚
・九日ぶりの雨 片付けないで 読みふけった
手紙の束 美術展のチラシなど段ボールにいっぱいだ
・そろそろチーズケーキ焼いて…
落ち葉のころになると かならずリクエストだね
リッチなケーキと紅茶は美味しいけれど