
自分はそのとき
唱歌室の前に立つて
永い間やさしい唱歌をきいてゐた
をさない新芽のやうな
あどけない甘美なこゑは
自分のむねをいち早く湿(ウル)ほし
すみからすみを洗ひ清めた
秋の日の合唱 室生犀星 (抜粋)
幼い新芽のような… あどけない甘美な声が ほとんど聞こえなくなった。 どの子も静かでお行儀がよい。
以前は 絵を描いていると、 小学校から揺れるようなオルガンの音と、 幼い歌声が思い出のように流れてきたものだ。 運動会の音量もずいぶん低くなったし、休みじかんの歓声さえ聞こえてこない。
近隣への配慮だろうか ちょっと寂しい。
-☆-
石膏を中心に秋の実を描いた これから4回
いつになっても上手くならなくて…
でも 描き始めれば楽しい やっぱり好きなんだ
心のこえは正直だ
このじかんを いつまでも続けたい