13日 墓参りをして 海岸にでる
今日は凪いで 銀紙が顫えるような海だ
おだやかな海に ヨットが何艘も遊んでいる
埠頭では 立つひと しゃがむ人 魚を釣るひと・・
逆光のなか 霞んでみえる
ピーヒョロヒョロヒョロ
風にのって 気持よさそうなトンビ
時には水平に また ゆっくりと羽ばたいた
その翼に こころをあずけると
どこへでも行けそうな気がして
遠く もっともっと高く 翔ばした
海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。
そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある…
「郷愁」 三好達治