想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

夢見小僧

2009-01-01 21:06:28 | 
  初夢、どんな夢? って誰かに聞かれた?

  夢見小僧は「いい夢みた、いい夢みた」とはしゃいで
  何々?と親ごや主人に聞かれ、いやだとしゃべらず一人で
  はしゃぎまわり、ついに追い出されてしまった小僧のこと。

  この小僧、諸国を旅し、難儀し、それからだんだん運が廻って
  出世し故郷に錦を飾るそのときに、
  「われの見た夢はこうして万福長者になる夢だったのだ」と
  ようやく語ってきかせる、吉夢は他人に語るなという古い言い
  伝えの昔話である。

  これに似た話はいろいろあって、いずれも夢を他言せずと
  いう。一方で、吉夢を見た人から、それを買い取る話もある。
  吉備真備という奈良時代の人、この人が破格の出世をしたのは
  「将来大臣になるという夢」を見た人が夢解きの女に語るのを
  盗み聞きし、それを自分に譲ってくれと女に頼み、手に入れた
  からであると、まことしやかに語られている宇治拾遺物語。

  おもしろいなあと思ったのは、夢を買う話より、夢解き女の
  存在だ。
  7世紀から遠く隔たったいまの世でも、自分はこういう夢をみた、
  どういう意味なのだろう? ほんまかいな? と尋ねる人は
  多い。尋ねられる側が夢解き女である。
  夢解き女、吉備真備に夢を取らせたわけだが、夢とはいったい
  何なのだろうね。

  ところで、丸太を積んだ日(12月18日)に書いたM君から
  メールが届いていた。嬉しかった。
  本名で書かれていたのでコメントは公開しないけど、想いは
  通じるんだなあ、同じ気持ちなのだと知ってつながっている
  ことに安堵した。

  がくちゃんといい、M君といい、夢を追い続けている。
  うさこはその夢を聞いていた。つまり他人に話してしまった
  わけだけど、この夢は夜眠るときに見た夢でなく自分で描いた
  夢なので、取られる心配はないわけだ。
  さしずめ夢解き女の役目はねずみ師で、彼らはねずみ師に
  未来のおうかがいを立て「ならば努めよ」と方法を教わり、
  けっきょくのところ、取られないし売れもしないけど、
  彼らは自分で夢を育てている。
  地味、です。でも確実です。歩いた分だけ、進みます。

  一方ですね、うさこはというと夢をみない。
  夢を描きもしない。
  いつも夢のなかにいるように、生きております。
  夢のなかにも、嵐もあれば照る日もあるんで…
  あほな日々がまた一年、始まりました。
  どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

  追記:友人のやまざるさんちの犬が行方不明だそうで
     正月からさぞかし心配してるだろうと気が気でない。
     誰かの目に留まり見つかってくれますように。
  
コメント
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