親分しだいである。
世の中には親分稼業がたくさんある。
内閣総理大臣も自治体首長も会社社長もがっこの校長せんせも親分である。
親分さんしだいで、子分のはたらきは違う。子分の行く末も定まる。
日本の政治は長い長いながーいこと、親分さん不在である。
船頭が多いばかりで舵取りはいない。よって日本船団はようとして
大海へと進めない。
そうなると猛者は勝手に小舟で飛び出し、帰りは行きよりでかい船で
帰ってくる。
でかい船で帰ってきた猛者は、もはやただの猛者ではなく親分待遇である。
ビジネス関連書や自己啓発書の類は景気に関係なくよく売れている。
成功した企業の親分が、どうやってうまくやったか、人はそれを知りたがるゆえ。
国家や会社だけではない。
家のなかにも親分はいる。家庭は最小単位の組織、原点である。
家長とむかしは言ったが、今の世、おっかさんが親分的な家庭も少なくない。
たとえば姉の家庭は姉が親分である。元夫にかわって長いこと親分をして
いるので長男は若干、子分肌‥に育ったかと思いきや、
最近は天性の親分気性を発揮しつつあるらしい。
ぜひとも子分思いの視野のひろーい、かつ胆の座った親分を
こころざしてほしいものである。
子分になれない境遇の子も世間にはたくさんいるのだ。
親分のもとで育ってこれたことを感謝してこそ将来の道は
開けるというものだ、子分の心得を忘るべからずだよ。
‥‥うちの親分は看板だおれである。
先生に親分肌ってもち肌? とか尋ねている。
先生も先生で、そうだねー、とりじゃないなあ、とか答えている。
わたしは親分に恵まれた、しあわせものである。
たぶん‥‥、いや、ほんとに、しあわせだ。
生涯を子分(瘤、昆布ではないよ)で行こうと思う。
親分稼業は、親分の資質があってこそ勤まるものだ。
(最近のマイブームは昆布料理、いろいろ入れて楽しみます)