心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

シニアの新しい旅立ち

2019-07-17 15:30:57 | Weblog

 「歩き遍路」出発まであと2日。久しぶりの伊予の国に気持ちも昂りますが、南の洋上に台風の子がお目覚めのようです。たいしたことがなければ良いのですが.......。そういえば、これまで山あり谷ありの遍路道を歩いて来た靴底がすり減ってしまいました。前回、小川沿いの山道を歩いていてすってんころりん。というわけでウォーキングシューズを新調しました。そのついでに、ひと足早く期日前投票にも行ってきました。これで準備万端です。

  講座の方は先週をもって夏休みに入り、ここ数日比較的穏やかな日々を過ごしています。ふだんは毎週講座があるので、まとまったお休みが取れません。ここぞとばかり、仲間のなかにはご夫婦でスペインに向かい自動車で一周する旅に出発された方もいます。みなさん、ほんとうに気持ちが若いのです。
 ご結婚されたシニア夫妻もいます。先日、ボランティアスタッフ仲間の懇親会兼ご結婚祝賀会という名の呑み会がありました。お二人とも二度目のご結婚です。どういうお気持ちなのか尋ねると「傍にいても違和感がないこと」。当たり前のように傍にいる。愛や恋やと浮かれる歳でもないんでしょう。こういう生き方もあるんだなあと思いました。いずれにしてもシニアの新しい門出に幸あれ!!
 考えてみると、リタイアしてちょうど3年が経過します。3年前の今頃の時期でした。トップにご挨拶したあと、たくさんの方から花束をいただき、正門前で皆さんからお見送りをいただき、車に乗って家路につく。これが私の仕事人生最後の一日でした。あれから3年。40年あまり勤めた仕事のことはきれいさっぱり忘れてしまいました。いや、後ろを振り向かなかったと言った方が良いかもしれません。
 たまたまカレッジの募集パンフレットに目が留まり、2カ月後に入学しました。定年を迎えた方、子育てを終えた方、お相手を亡くされた方、定年延長で働いている方もいます。いろんな方々が何かの居場所を求めて集まってくる。そんな仲間に囲まれて2年間を楽しく過ごしました。そのとき、「〇〇さん、お手伝いをしてくれない?」との声。昨年8月のことです。以来、ボランティアスタッフとして講座の運営に携わることになりました。気がつけば、もう1年が経過しようとしています。そうそう、愛犬ゴンタが亡くなったのも3年前の7月のことでした。
 元来、仕事人間の私です。中途半端は嫌なので、ひとつずつ仕事をこなしながらマンネリ化した組織運営に風穴を開けるべく手を広げていきました。でもねえ。人間にも賞味期限というものがあります。ひと通りの整理がついたら次のことを考えないといけません。
 先日テレビを見ていたら「臨床美術士」と言う方が登場されていました。認知症患者に絵を通じて自分を確かめてもらう、そんなお仕事のようです。案外、水彩画教室に通う私にも、そういう効果があるのかも。来週は女性のモデルさんを描きます。
 きょうは京都に行ってきました。祇園祭の山鉾巡行を見てきました。学生時代から思い入れのある京都なのに、なんと私が山鉾巡行を見たのは今回が初めてという変わり者です。四条通り、河原町通り、御池通りをいくつもの山鉾が練り歩きます。ふだんは自動車が行き交う路を山鉾が独り占め。聞きなれた祇園囃子が、若い頃の暑い夏の京都に誘います。
 いろんな人生を歩んでこられた方々と日々お付き合いをする。しがらみも利害関係もない。でも、皆さんには個性があります。金子みすゞの詩に「みんなちがって、みんないい」という言葉があります。本当にそう思います。超高齢社会の中での生き仕方において、この言葉の意味は真実味を帯びてきます。気負うことなく、自分らしい生き方ができれば悔いはなし。

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