心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

もう一度歩いてみたい ~ お四国病?

2025-01-31 10:55:02 | 四国遍路

 先週、インフルエンザ明けの講座仲間と、快気祝いという口実で河原町の居酒屋で一献傾けました。その帰り、京都BAL地下の丸善京都本店に立ち寄り、気になっていた黛まどかさんの新刊「私の同行二人~人生の四国遍路」(新潮新書)を連れて帰りました。

 「波が引くたびにごろごろと大きな音を立て昔の遍路を彷彿とさせる。国道が整備された今はごろた石の浜を歩くことも波に攫われることもないが、太平洋に剥き出しになった一本道は、風雨の日や暑さ寒さの厳しい日は歩くのに難儀だ」(「私の同行二人」から抜粋)

 以前歩いて結願した四国八十八カ所の風景が活き活きと蘇ってきます。このあたりは通称ゴロゴロ海岸といわれ、黒潮がうち寄せる波の音と、引く波に石がまきこまれて鳴り響く音があたりに響きわたるのです。 当時のブログは、こう記しています。「遠くに幾つもの岬が重なる山の麓を走る国道55号線。海岸に打ち寄せる波の音をBGM替わりに、ただひたすら歩き続けた3日間でしたが、高知県東洋町の野根を過ぎたあたりで、妙な音の変化に耳を澄ませました。ざあぁと打ち寄せる波の音のあとに、ゴロゴロォ~という音があたりに響き渡ります」(「修業の道場」土佐の国へ ~ 海辺の道をひたすら歩く」2018年3月15日)
 歩いたのは3月上旬の頃でした。黛さんが「漆黒の海に一筋の金色の道を描いて煌々と輝いていた」という秋のお月さんをご覧になった民宿「徳増」で、私は美しい夕陽を写真に収めました。なんと、夕食には地元料理マンボウのお刺身をいただきました(◎_◎;)。
もう一度歩いてみたい!。そんな思いがこみ上げてきますが...。
 黛さんは八十八カ所+別格二十霊場で1600キロを踏破されましたが、今の私には、もう一度1200キロを歩き通す体力は
ありません(-_-;)。
 そこで思いついたのが、リタイア直後に参加していた京都府ウォーキング協会でした。培った「歩く力」がその後の歩き遍路に繋がったわけですが、さあてどうなんでしょう。試しに来月、2月例会に参加することにしました。テーマは「京で信念を貫いた女たち①~祇園下河原の芸妓・村山たか女」です。京都駅前から五条楽園、宮川町舞練場、祇園甲部歌舞練場、先斗町歌舞練場など、村山たか女が生きた花街を巡り、最後は京都御苑までの10キロを歩きます。
 ただし、リュウマチ性多発筋痛症のためステロイド薬を投薬中の身なので、最近足の骨が弱くなっています。最後まで歩き通すことができるかどうか不安(笑)。
 毎日お散歩を欠かさず、気の向くままに読書をしたり、草花と戯れたり、レコードを聴いたり、水彩画を描いたり、はたまたYouTubeでお能を楽しんだりしていますが(もちろん家事お手伝いも)、週に何日かふらっと出かけては、あっちに行ったりこっちに行ったり。これも私の健康法なんでしょう。きっと。
 と言いつつ、炬燵に入ってミカンを食べながら旅行会社から届いたツアー案内「ヨーロッパ聖地巡礼の旅『サンティアゴ巡礼~フランス人の道』」に見入る私でありました(笑)。

<余録>参勤交代と『旅』
 きのう、国際日本文化センター名誉教授の笠谷和比古先生から「参勤交代の歴史的意義~旅の実態」についてお話しを伺いました。参勤交代と言えば、時代劇で見るお殿様の江戸詣での場面が浮かんできますが、先生は、平戸藩6万石 松浦家藩主の日記資料(1676年と1800年)を例に、海路陸路ルート、宿泊地をお示しになりながら、お殿様が行く先々で藩主、名士、学者、知人、友人等との交流を深め、かつ各地の名所旧跡や民の暮らしぶりを見聞する機会にもなっていたと説きます。江戸時代の全国的な経済的発展、情報文化の発展に少なからず貢献していたことが伺えます。
 私はこれまで、当時の農民、町人は藩に縛られ他国(藩)への旅が制限されていたと思っていたのですが、先生のお話しでは(一部の例外的な藩を除いて)比較的自由に行き来できていたとも言います。生まれ育った所とは違う風景、自然、空気感、人との出会いが、旅する人の心を刺激し豊かにしたのだろうと思います。近年「浪速の知の巨人」と称される町人学者にして本草家の名声高い木村蒹葭堂の存在など知る由もありませんでした。
 明治新政府が誕生したからと言って、ガラガラポンとわずか数日のうちに人の心が変わり、近代日本が誕生したわけではありません。人の歩みは、輻輳的に、しかし着実に、そしてダイナミックに流れていくのだろうと思います。その原動力になったのが「旅」、つまり「歩く」ことではなかったか。 思えば遍路道のいくつかは昔の街道でもありました。そして、昔のお遍路さんは「重病を抱えた人、障害のある人、経済的に困窮している人、故郷にはいられない人」が多く悲しい時代でもありました。
山深い遍路の道端に行き倒れたお遍路さんを弔む小さな墓石やお地蔵さんがひっそり佇んでいたことを思い出します。
 しかし、今では老若男女、海外からも多くの方々が何かを求めて歩いています。

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心穏やかに春を待つ。

2025-01-24 10:27:23 | Weblog

 大寒というのに何となく暖かい日が続いています。街を歩いていたらご近所の塀から蝋梅の花が顔を覗かせていました。公園の裏山では山茶花が今は盛り。来週から少し寒くなりそうですが、春を待ち遠しく思う今日この頃です。
 そんな陽気に誘われて、先日、京阪百貨店の「関西らん展」に行ってきました。今年は東京ドームの「世界らん展」に行けそうにないので、地元で開催の「らん展」で済ませました。丹精込めて育てた表彰株のほか、いろんな洋らんの即売会や栽培指導コーナー、多肉植物や観葉植物の販売コーナーもあって、あっと言う間に時間が経ってしまいました。
 因みに、ブログ「心の風景」のハンドルネーム ran-coffeebreakの「ran」は、洋ランを育てていた頃に名づけたものでした。香しいカトレアの花を愛で、挽きたてのコーヒーをいただきながらほっとひと息。そんな思いを込めたネーミングです(笑)。

 話は変わりますが、先日、朝日新聞記事下広告の新刊案内に、集英社新書「捨てる生き方」が載っていました。年商100億円を超えるIT企業のCEOを務めながら、インド旅行中に佐々井秀嶺上人のもとで突然得度して資産や社会的地位、名声を捨てた小野龍光さんと、立教大学教授を退官後、都会生活を離れ総合診療医として北海道穂別でのへき地医療の道を選んだ精神科医・香山リカさんとの対談です。

 小野龍光さんは初めてでしたが、香山リカさんと言えば、現代精神病理学の視点から西田幾多郎論を展開した『善の研究――実在と自己』という本を、ずいぶん昔に読んだことがありました。名の知れたお二人が何をきっかけにギアチェンジされたのか、そのお気持ちを知りたくて、さっそく朝一番にAmazonに注文しました。
 なんと、発注したその日の夕方遅くに届きました😱。早過ぎませんか?。プレミアム会員なので送料無料ですが、そんなに急いでどこに行く??。なんとなく生きにくさを感じてしまいました。

 いずれにしても、着いたその日に読みました。ふと、「Well-being」という言葉が浮かんできました。ただいま心の中で熟成中ですので、とりあえず目次だけを記させていただきます。

プロローグ 龍光さんはなぜすべてを捨て得たのだろうか(香山リカ)
第1章 すべてを捨ててなぜ私は仏門をくぐったのか
第2章 あるがままに生きるということ
第3章 現代人をつらくしている執着や欲について
第4章 とらわれを捨てれば、けっこう楽に生きられる
第5章 森羅万象の共生を考える~人は利他を生きられるか
エピローグ 限られた時間をどう生きたいか、問い直してみる(小野龍光)


<余談>大阪名物!1枚100円の卵入りお好み焼き。

 余談をひとつ。21日、久しぶりに天王寺の一心寺にお参りに行ってきました。帰りがけにジャカランダの樹を見上げると葉が茂っていました。夏になると美しい青紫の花が咲きます。その株元で3年ほど前に拾った種から育てた我が家のジャカランダも、落葉することなく寒い冬を耐えています。
 その帰りに四天王寺の弘法市を覗いてきました。骨董店、がらくた屋、赤飯や御餅を売る店、古着屋、園芸.......。今年初めての「お初弘法」ということもあっていつになく賑わっていました。SNS効果なのかアジアだけでなく欧米のお客さんも目立ちました。この日連れて帰ったのは、紛い物のお面や額縁、お皿にグラスなど。額縁には早速先日描いたばかりの水彩画を入れてみました(笑)。
 境内では「大阪名物 玉子入り 1枚百円」のお好み焼き屋さんに長い行列ができていました。玉子やキャベツが値上がりしているご時勢なのに、ず~っと「1枚100円」で頑張っています。鶴橋の風月さんほど贅沢ではありませんが、鰹節もタレもたっぷりかかってこの値段。30分ほど並んで2枚をぺろりと平らげました。それでも200円です(笑)

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年の初めの脳ドック、新学期、そして枚方宿「五六市」散策

2025-01-17 10:56:16 | Weblog

 松の内が明けて、2025年もいよいよ本格稼働と言ったところでしょうか。現役を退いて9年目を迎えた私は、新年早々、恒例の健康診断を受けてきました。脳ドック(頭部MRI+MRA検査+AI認知予防検査)+癌検診(肺癌+胃癌+大腸癌)+聴力検査+眼底検査です。いずれも今後の健康寿命を占うものばかりです(笑)。
 病院の帰りに図書館に寄って6冊ほど本を借りました。大半は奥様のリクエストですが、推理小説がお好きなよう。人気作家の本棚を何枚か写真に撮ってLINEで送り、借りたい本を選んでもらいます。家に帰ると待ってましたとばかりに読み始める奥様でしたが、いつの間にかお眠りでした(笑)。それにしても最近の図書貸出システムって凄いですねえ。貸出カードをかざして冊数を入力すれば自動的に借りる本の情報がずらり。
 私はと言えば、年末に本棚を整理した際に山積みしておいた本をせっせと段ボール2箱に詰め、ブックオフにネットで集荷のお願いをしました。さらっと目を通しただけの本は、とりあえずお引き取り願いました。これで本棚もすっきり。乱読を終え何となくテーマ(関心)が絞られてきているようです。これも終活の一環なんでしょう。きっと。

 さて、昨日から京都講座の新学期が始まりました。午前は一般教養講座に耳を傾け、午後は水彩画教室、謡曲同好会と続く長い一日でした。お正月休みの課題「土佐堀川沿いの中之島公園」をもって出かけました。先生からは「もう少しメリハリをつけよう」「川の色はもう少し濃くても良くない?」など何点かご指摘をいただきました。今後さらにブラッシュアップして仕上げて行きます。(左利きなので絵筆はいつも左に置いています)
 謡曲の方は「巴」が終わってひと区切り。ケーキ屋さんで夕方遅くまで反省会をしました。次回の課題曲は「東北(とうぼく)」です。謡本によれば、都の東北院に咲く梅の花にまつわるお話しで、ワキは旅の僧、シテは梅の精(和泉式部の霊)。手許には、三宅秔一著「節の精解~よくわかる節の手引き」と藤波紫雪著「お謡ひ稽古の手引」がありますが、理屈よりも先ずは「聴くこと」そして「真似ること」。当面、YouTubeで探した曲を何度も何度も聴きながら、梅の精の思いに近づきたいと思っています。


   前置きが長くなってしまいました。本日最後のテーマは「五六市」です(^^♪。
  昨年11月、NHK「ブラタモリ=東海道五十七次の旅」が三夜連続で放映され、その録画を先日見ました。江戸と京都をつなぐ東海道五十三次は良く知られていますが、京都からさらに大坂までの伏見、淀、枚方、守口の4つの宿場を加え「五十七次」としていたことが紹介されていました。
 五十六番目の宿場町として紹介された「枚方宿(ひらかたじゅく)」は、京都伏見と大坂八軒家(天満橋)を結ぶ淀川水運の中継地で、本陣・旅館・船宿や職人・商人の町屋が軒を並べ宿場町として賑わったと言います。その枚方宿界隈で、毎月第二日曜日に「五六市」が開かれているというので出かけてみました。

 街道沿いの至る所で、手づくりの店、こだわりの店が並びます。一番お客が集まっていたのは、なんと野菜を売るお店でした。昨今キャベツひと玉が600円にもなる時節がら、葉物野菜が一袋100円、白菜半分200円、カボチャ1個250円と格安だったので、我が家もついつい並んでカゴに一杯のお野菜を買いました。その運び役は私??(笑)。
 江戸時代に宿屋を営み淀川三十石船の船待ち宿としても繁盛したという「鍵屋」さんにも立ち寄ってみました。街道沿いには所々に低層階のビルや近代的な住居も新築され、景観的にはやや影が薄くはなっていますが、地域の皆さんで歴史的な街並みの保存に努めていらっしゃいました。残したい風景のひとつです。
 帰り際、駅に置いてあった京阪電車沿線情報誌「K PRESS」を手に取ると、京阪沿線魅力再発見2025「ぶらり街道めぐり~祈りの道編」と題する歴史講座の案内が掲載されていました。帰りの電車の中で、3月講座「京街道から東海道へ~大坂・枚方から大津へ」の受講を申し込みました。
 こんな調子で、今年もあっちにふらふら、こっちにふらふら。気の向くままに徘徊する1年になりそうです。

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『能』の観劇で始まった2025年

2025-01-10 10:56:30 | Weblog

 1年で最も寒い時季を迎えた「寒の内」。ここ大阪でも室温2度というこの冬一番の寒い朝を迎えました。それでも日の出と共に晴れ渡り、きょうも気持ちよくお散歩ができました。ラジオはこれから昼前にかけて雪が舞うと伝えていますが、窓は陽の光が眩しく輝いています。
 きのうは、謡曲同好会の新年例会でした。午前中メンバーのご自宅に集まって課題曲「熊野」(ゆや)の一節を謡い合わせしたあと、午後は伏見の食事処に場所を変え、月桂冠をいただきながら会席料理に舌鼓、楽しい一日を過ごしました。


 さて、私の2025年は「二人静」と「鵺」の観劇で始まりました。山本能楽堂の「1月たにまち能」です。座敷に100席あまりの椅子が配された小さな能楽堂ですが、ふるまい酒をいただきながらお正月気分でお能を満喫しました。
 プログラムは素謡、二人静、狂言、鵺と進みましたが、素謡「神歌」を聴きながら、節回しや声の発し方が謡曲同好会で謡うのと全く違います。もっともっと練習をしなければなりません。(笑)
 嬉しく思ったのは、能楽の世界も世代交替が着々と進んでいることでした。「二人静」では、シテの山本章弘さんとツレの山本麗晃さん(来月、観世流準職分披露能公演)の親子舞。「鵺」では山下あさのさんという女性能楽師がシテ役を務めました。京都薬科大学の部活動で能に出会い、後にプロの能楽師をめざしたという経歴の持ち主です。小鼓の成田奏さんも素晴らしい演奏と凛々しい掛声を披露してくれました。なかなかの好青年でした。
 600年を越える歴史の中で磨き上げてきた古典芸能を、後世に繋ぐ若者たちがいることを頼もしく思います。その日の夜は、「能」をテーマにしたNHKEテレ「美の壺」で、能面や装束などを興味深く見ました。(下の写真は「美の壺」のひとコマ)
 年末にヤフオクで落札していた古書「観世流改訂謡本45冊まとめ売り」も一昨日届きました。半額クーポンが使えたので、なんと送料込みで1,614円と格安でゲット。大正15年3月印刷発行ですから、およそ100年前に市販された謡本です。
 さっそく、課題曲「熊野」を紐解いてみると、解題には「平宗盛の妾熊野といふ者、其母の病重きを聞き帰郷を乞ひたれど許されざりしが、東山の花見の席に一首の秀歌を詠じ、これによりて暇を乞ひ得たることを作れり」とあります。謡い方梗概には「愁ひあれど沈まず、三番目物の本旨を保ちて、花やかなるうちに痛める様、雨を帯びたる花の如かるべし」とあります。
 咲く九重の花盛り、名を負う春の景色かな...........。このところ寒い日が続きますが、幽玄の世界を彷徨いながら、春の訪れを待つ日が続きそうです。

◇  ◇  ◇

 話しはがらりと変わりますが、このお正月もラインやメールでのご挨拶のほか、幾ばくかの賀状のやり取りがありました。
 長くお会いしていなかったかつての職場のトップのお一人からは、珍しくお電話をいただきました。30分もお話ししたでしょうか。この1月で80歳をお迎えになった由。昨年は癌に悩まされた1年のようでしたが、なんとか持ち直して嬉しそうでした。暖かくなったらお目にかかることにしました。もう一人は同じ職場で経理を担当していた女性の方。経理処理が電算化される前の頃に何かとお世話になったのですが、送った賀状が宛先不明で戻ってきたその日に新しい住所から年賀状が届きました。老人介護施設ゆうゆうの里にご引っ越しされていました。相変わらず美しいペン字でしたためられ、お元気であることに安堵しました。
 一方では、今年も何人かの方から賀状じまいのお知らせもいただきました。以前に比べてずいぶん減らしてきたものの、来年はさあてどうしたものか。
 お正月気分が抜けきらない中で明日から三連休。新年早々ゆったりまったりの船出です。遠いお国では、グリーンランドやパナマ運河を我が物にしようとするお方もいらっしゃいますが、さあてどんな1年になりますことやら。

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2025年 お正月

2025-01-03 11:29:52 | Weblog

 時計の針が右に1秒動いた途端に2025年という新しい年を迎えましたが、さて何がどう変わったのか右往左往しているうちに、我が家では総勢14名で元旦の朝を迎えました。
 6人の孫たちにお年玉を渡してお雑煮を食べた後、近所のお不動さんに初詣に出かけました。時間帯が良かったのか比較的スムーズに拝殿まで辿り着けましたが、その行列に行儀よく並んでいたとき、なんと禿頭のど真ん中に鳩の糞が落ちてきました😱。この1年の運(糞)が付いたのだろうと受け止めてはみたものの、さあてどうなんでしょうね(笑)。
 恒例の御神籤は「中吉」と出ました。第四十三番「誠」。「どんな人生になるかは 誰にもわからない どんな人生にするかは あなただけが分る 誠の心を持って生きよ 嘘や上辺の言葉は 自分自身も裏切る」と記されていました。この歳になると、なんとなく納得してしまいます。 境内に張り出されていた運勢表をみると、金曜星(五黄)「末吉」とあります。「何事にも障りある難しい年だが、信心あれば情熱と努力で福大いに来る」。続いて「7・8・9・10月は近親関係に注意する事」と意味深な詞も。ケセラセラ(なるようになるさ)とお気軽に生きて行くか否か(笑)。
 ところで、この年末年始には子や孫が全員集合しました。小さなお家が壊れそうな騒々しさでしたが、私自身が大家族の中で育ちましたので、今年も何事もなく新年を迎えることができたことに感謝です。来年から大学受験生が現れるので、こんな大騒ぎも今年が最後かもしれません。
 きょう最後の来客を送り出し、ふだんの静けさを取り戻した我が家です。来週から「たにまち能」「神経内科検診」「謡曲同好会新年会」「脳ドック」と続きます。月末には中之島の懐徳堂古典講座(「象徴劇としての能『杜若』」全3回+大槻能楽堂)が始まります。
 そう言えば、年末にヤフオクに入札していた観世流改訂謡本45冊まとめ売りを落札しました。どうやら今年は、お能を親しむ1年になりそうです。
 
〈補足〉
 トップに掲げた写真は巳年に因んで白蛇さんにご登場いただきました。昨日、関東組の孫たちを連れて行った神戸ポートミュージアム「átoa(アトア)」で撮りました。アクアリウムを核に舞台美術やデジタルアートが融合する劇場型アクアリウムをコンセプトとする見応えのある水族館でした。

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