先日の雨は凄かったですね。ここ大阪でも短時間ながらザーという地響きのような雨音が迫り、あっという間に路や庭中が川のようになりました。ところが翌日、前日の大雨が嘘のように晴れわたり、昼過ぎにはカンカン照りになりました。お天気に振り回された週末でした。
そんな庭の片隅に、朝ドラ「らんまん」にも登場したドクダミの白い花が咲いています。どこでもよく見かける草花ですが、毒を抑える意味の「毒矯め(どくだめ)」から変化した言葉のようで「十薬」とも言われます。解毒作用、抗菌作用があるとかないとか。我が家ではお天気の良い日に刈り取って、乾燥させ、ドクダミ茶をつくります。
そういえば今朝、庭の片隅にあるブルーベリーの実がいくつか色づいていました。さっそく小さなお皿をもって初収穫です。目に良いとも言われますから当分の間、朝の食卓にのぼることでしょう。そのために、小鳥たちと美味しい実の奪い合いが始まります(笑)。
こうして何不自由なくのんびりと、平和を意識することもなく暮らす毎日ですが、昨日、ウクライナがロシアに対して反転攻勢に転じたというニュースが飛び込んできました。互いに長い歴史の中で解決しなければならないことがあったとしても、国際法を無視しフェイクニュースで国民を騙し続ける無法者プーチンに反旗の狼煙をあげたということです。
そんななか、YouTubeを眺めていたら、ウクライナのバイオリニスト、ボンダレンコさんの動画がアップされていました。背景には、ロシアのミサイルで破壊された学校の無残な姿が映っています。演奏している曲は、かの坂本龍一さんがボンダレンコさんのために提供した「Piece for Illia」でした。
Ryuichi Sakamoto and Illia Bondarenko - Piece for Illia
ボンダレンコさんと言えば、ちょうど1年ほど前の5月20日、このブログにアップした「この樹なんの樹」という記事中で一度取り上げています。こう記されています。
・・・・ニューズウィーク日本版WEBに昨夕掲載されていた記事「ウクライナ激戦地で、仲間の兵士たちの心を慰める”戦場のバイオリニスト」に注目です。「連日、爆撃を受けるそのオデーサのシェルター内で、バイオリンを演奏して仲間のウクライナ兵たちの心を癒している兵士がいる。巧みな演奏と美しい音色がSNSで話題になっているのは、プロのバイオリン奏者である23歳のモイジー・ボンダレンコだ」と紹介されています。「ロシア軍の侵攻が始まるまでキーウで暮らし、オーケストラに所属していたというボンダレンコは兵役に志願し、それまで持ったこともなかった機関銃を手に戦っている」ともあります。・・・・そしてシェルターの中で演奏する彼の動画がアップされていました。
YouTubeを探っていくと、坂本さんは生前、曲を提供するにあたってこんなコメントを寄せていました。
「武力により主権をもった他国に侵略することは絶対に許してはいけないと思います。ロシアの犯罪に対して必ず償いをさせるべきだと思います。同時に、ロシアには良心をもったたくさんの人がいます。彼らを何とか世界はサポートできないかと思います。イリアくんの姿が象徴的ですが、困難な状況でも音楽を奏することは大事です。それによって世界の多くの人に気づきを与えられますし、勇気、励まし、癒しを与えることもできると思います」と。
ボンダレンコさんは、この困難な時期における音楽家の役割についてこう言います。
「一つはこの国の人たちを励ますことです。二つ目は音楽を通じてここで起きていることを知らせることです。音楽家は音楽を使って何度も何度も繰り返し、この状況について語るべきだと思っています」と語っています。
まだまだ終わりの見えないウクライナの戦いですが、一日も早く平和が訪れることを願ってやみません。
さて、今週末には二泊三日で四国遍路に出かけてきます。今回は高知の31番札所・竹林寺から愛媛県の43番札所・明石寺まで13カ寺を巡る予定ですが、自らを見つめ直す場であるとともに、世界の平和を願う旅でもあります。