ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

22年8月に読んだ本

2022-09-10 07:41:59 | 読書
8月は、「読書したくない病」に罹患してしまったのか、読書意欲減退で読んだ本はわずかに9冊。
文庫本フェア「新潮文庫の100冊2022」から6冊。

◆善人長屋(西條 奈加)
訳あり住人が集まった善人長屋で起きる人情ものの短編連作時代小説。読んでほっこりとした気分になりました。直木賞を取った「心淋し川」にもちょっと通じるところがあるかな。

◆センス・オブ・ワンダー (レイチェル・カーソン)
子どもの頃に見た満天の星空、天の川を見たときの感動が忘れられません。センス・オブ・ワンダー、心にしみる言葉です。

◆妖精配給会社 (星 新一)
安定の星新一さんのショート・ショート、適度な古臭さに昭和の郷愁を感じます。

◆ルビンの壺が割れた (宿野 かほる)
書簡小説って、「ののはな通信」とか、ラクロの「危険な関係」とか、書かれていない部分を想像して読まなければな―と思ったのですが、これはそういうタイプの書簡小説ではない。次々とえげつない真実が明らかになっていく、軽く読み飛ばして面白がればよいお話なのかなと思いました。

◆今夜、もし僕が死ななければ (浅原 ナオト)
人の死が見えてしまう遥の14歳から結婚し子供を持つ24歳までの話。
様々な死期が迫った人たちと向き合うことによる彼の成長物語。今年の新潮文庫の100冊、ラノベかな、月並みなファンタジーかなとあまり期待せずに読み始めたが、なかなかに読ませた。

◆甦る殺人者: 天久鷹央の事件カルテ (知念 実希人)
このシリーズ、読むのは3作目なのだけど、記憶にあるのはホームズ役の鷹央とワトソン役の小鳥のキャラのみ、ストーリーはすべて忘れていた。今回もそんな結果になるのかなーと思いつつも、面白く読みました。

◆硝子の塔の殺人 (知念 実希人)
ちょうど天久鷹央シリーズを読んだところだったので、これも探偵役のキャラで読ませるやつかなと思ったら全然違った。倒叙ミステリーで始まった話が、犯人も予期しないクローズドサークルで連続殺人い発展する。ようやくこれで全貌が明らかになったと思ったら、さらに驚きの展開が用意されていました。
昨年のこのミスの評価は第9位、いやいや、もっと高評価でもよかったんじゃないと思わせる、文句なしに今月のピカ一の作品でした。

◆レジェンドアニメ!(辻村深月)
何年か前に読んだ「ハケンアニメ」のスピンオフものの短編連作。全編にアニメに対するリスペクトが感じられ、素敵なお仕事小説に仕上がっていました。さすが自らドラえもんの劇場版の脚本を書いた辻村さん、「ハケンではないアニメ」が特によかった。

◆カインの傲慢 刑事犬養隼人 (中山 七里)
前作の尊厳死・安楽死に続き、今回は臓器売買がテーマ。刑事・犬養が、自らの倫理観に疑問を抱きつつも、我田引水の理屈を並べる巨悪に切り込む社会派ミステリー。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 22年7月に読んだ本 | トップ | 天空の城下町 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事