ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

「この国のかたち(1)~(6)」(司馬遼太郎)

2013-10-08 15:49:08 | 読書
昨年の3月に「この国のかたち」(1)を読んで以来、わずか6巻を読了するまでに1年以上かかった。
一番の理由は、本屋で売っていないこと。
私は、この手の本はブックオフで買うことが多いのですけど、(1)(2)はあるのだけれど、(3)以降はほとんど売っていない。
普通の本屋さんでもなかなかない。
あったら買おうと思って、ついつい後回しになっていました。
最終的には、(5)(6)は、普通に購入することを諦めて、インターネットで取り寄せました。

司馬さん、もちろん日本や世界の歴史についての膨大な知識をお持ちでしたけど、彼がすごいのは、その膨大な知識を鳥瞰して眺め、歴史の流れを感じることができること。
想像力というよりも、鳥の目だから、視点の高さが違うから全体が見えちゃうんだろうな。
そして、彼独自の、小説家らしい歴史感を持っていること。

海軍について、製鉄について、宋学(朱子学)について、ことばについて。
一つのテーマから、日本だけでなく世界の、古代から近代までを網羅した、司馬さんの薀蓄が始まります。
歴史を、点ではなく面で、そして流れでとらえることができる、彼ならではの歴史ワールドです。

おっ、そうきたかって感じで、とにかく全部面白かったし、そのほとんどの切り口が新鮮でした。

司馬さん、これが絶筆になっちゃったんですよね。
まだまだ続きを読みたかった。
残念です。
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