山谷堀と吉原遊郭

北区王子で石神井川からわかれ、田端、日暮里、根岸、三ノ輪と流れる音無川は、山谷堀となって浅草の北で隅田川に注いていました。
その山谷堀跡が公園、遊歩道になっているので、堀の跡をたどってみました。

浅草駅から隅田公園を北に1kmほど、待乳山聖天のすぐ横に「山谷堀公園」の表示、ここが遊歩道の入り口です。


最近整備されたんでしょうか。随分ときれいになった気がします。

遊歩道は１kmほどで途切れ、川の痕跡も見つからなくなりますが、昔お大尽は浅草から舟で吉原遊郭に乗り付けたといいますから、この道に沿って堀があったのでしょう。


川の痕跡は見つかりませんが、自然河川ではない、お堀ですからほぼ真っすぐでしょう。日本堤、土手通り、それらしき地名をたどります。
商店街の入り口に矢吹ジョー、山谷のドヤ街にもほど近いこの辺りはあしたのジョーの故郷の町でもあります。


吉原の投げ込み寺、浄閑寺、掟を破った遊女が亡くなると、こもに巻かれてこの寺に投げ込まれたそうな。墓地の中に新吉原総霊塔がありました。骨壺がたくさん納められているみたい。名もなき遊女たちがここに眠る。石板に「生まれては苦界、死しては浄閑寺」と書かれています。合掌。


橋はないけど、都電の駅名は三ノ輪橋、この辺りで川跡は北西から南西へ、90度変わります。ここが分岐点だったのでしょう。（続く）