会社の仲間と代々木公園とかを走りました。
普通に書いてもも面白くないので、「涼宮ハルヒ」のキョン風に書いてみます。
はがきの書き出しは「暑中」から「残暑」に替わったが、どうも今年のこの「残暑」ってやつは、「暑中」に随分とライバル意識を持っているらしい。
相も変わらず不快指数鰻上りの日が続き、それに反比例して社内のテンションは下がりまくっている中、周囲とは全く没交渉に盛り上がっている我が「○○F団」、今日もこのくそ暑い中ご苦労なことにランニングの練習である。
「今日は代々木公園を走るよっ。」と隊長の声。
「ええ、はいはい、代々木公園ね。」って、代々木公園に行くには、表参道を通っていかねばならない。
この、地価上昇率日本一の、表参道ヒルズとかがある、半ば観光地と化した、華やかな表参道を、この格好で、である。
しかし、隊長は、一の谷の合戦でヒヨドリ越えに向かう源義経くらいに揺るぎのない声で「何やってんの、いくよっ。」とのたまう。
天上天下唯我独尊のこの男には、表参道を行きかうモデルのお姉さんも、カボチャくらいにしか見えていないのであろう。
代々木公園に到着、蝉時雨に混じって虫の音が聞こえる。
「秋来ぬと目にはさやかに見えねども、、」って心境だね。
都会の喧騒を離れ、ちょっと良い気持ち。
が、そんな俺の気持ちを知ってか知らぬか、まあきっと知らないのだろうけども、隊長は先頭に立って公園の中をワシワシと走っていく。
結構速い。賭けてもいいが隊長は今後ろの俺たちの事など忘れ、自分ひとりで走っている。
周回コースを2周した後、後ろを振り返ると、案の定1人付いてきていない。
「もう!ちゃんと付いてこいって言ったのに。」
いや、言ってない。断じて言っていない。
「まあ、ここは渋谷区、ここで遭難する奴はいないだろ。」
代々木公園は結構広くて細かい道が結構あって、しかも今は夜、さすがに遭難はしないだろうけど、初めて来た方向音痴だったら1時間くらいさまよう可能性はあるんじゃないか。
「大丈夫、犬や鳩だって自分で帰ってこれるんだから。」
動物には、帰巣本能ってやつがあるんだよ。
「しょうがねーなー、ちょっと走って探してくるから、先に戻ってビール飲んでて。」
隊長は不思議の国のアリスのチュシャ猫のような微笑を残して闇に消えていった。
ああ、隊長はまだ走り足りなかったんだ。ただ単にそれだけ、100%そうに違いない。
30分ほどして「探したぜー」と言いながら、迷子を連れて隊長が戻ってきた。
たまたま好き放題に走った先に、偶然にも彼女がいたのであろう。自己中心もここまで極めると神様も味方するらしい。
「乾杯♪」威勢よくグラスを鳴らす。
「先にやっててって言ったのに。」
先に飲んだビールはすべて片付け、テーブルも痕跡を残さぬようにきれいに拭いてもらった。
俺にだって少しは学習能力ってものがあるのだ。。。
*このお話はフィクションであり、実在する人物、団体とは一切関係がありません。
普通に書いてもも面白くないので、「涼宮ハルヒ」のキョン風に書いてみます。
はがきの書き出しは「暑中」から「残暑」に替わったが、どうも今年のこの「残暑」ってやつは、「暑中」に随分とライバル意識を持っているらしい。
相も変わらず不快指数鰻上りの日が続き、それに反比例して社内のテンションは下がりまくっている中、周囲とは全く没交渉に盛り上がっている我が「○○F団」、今日もこのくそ暑い中ご苦労なことにランニングの練習である。
「今日は代々木公園を走るよっ。」と隊長の声。
「ええ、はいはい、代々木公園ね。」って、代々木公園に行くには、表参道を通っていかねばならない。
この、地価上昇率日本一の、表参道ヒルズとかがある、半ば観光地と化した、華やかな表参道を、この格好で、である。
しかし、隊長は、一の谷の合戦でヒヨドリ越えに向かう源義経くらいに揺るぎのない声で「何やってんの、いくよっ。」とのたまう。
天上天下唯我独尊のこの男には、表参道を行きかうモデルのお姉さんも、カボチャくらいにしか見えていないのであろう。
代々木公園に到着、蝉時雨に混じって虫の音が聞こえる。
「秋来ぬと目にはさやかに見えねども、、」って心境だね。
都会の喧騒を離れ、ちょっと良い気持ち。
が、そんな俺の気持ちを知ってか知らぬか、まあきっと知らないのだろうけども、隊長は先頭に立って公園の中をワシワシと走っていく。
結構速い。賭けてもいいが隊長は今後ろの俺たちの事など忘れ、自分ひとりで走っている。
周回コースを2周した後、後ろを振り返ると、案の定1人付いてきていない。
「もう!ちゃんと付いてこいって言ったのに。」
いや、言ってない。断じて言っていない。
「まあ、ここは渋谷区、ここで遭難する奴はいないだろ。」
代々木公園は結構広くて細かい道が結構あって、しかも今は夜、さすがに遭難はしないだろうけど、初めて来た方向音痴だったら1時間くらいさまよう可能性はあるんじゃないか。
「大丈夫、犬や鳩だって自分で帰ってこれるんだから。」
動物には、帰巣本能ってやつがあるんだよ。
「しょうがねーなー、ちょっと走って探してくるから、先に戻ってビール飲んでて。」
隊長は不思議の国のアリスのチュシャ猫のような微笑を残して闇に消えていった。
ああ、隊長はまだ走り足りなかったんだ。ただ単にそれだけ、100%そうに違いない。
30分ほどして「探したぜー」と言いながら、迷子を連れて隊長が戻ってきた。
たまたま好き放題に走った先に、偶然にも彼女がいたのであろう。自己中心もここまで極めると神様も味方するらしい。
「乾杯♪」威勢よくグラスを鳴らす。
「先にやっててって言ったのに。」
先に飲んだビールはすべて片付け、テーブルも痕跡を残さぬようにきれいに拭いてもらった。
俺にだって少しは学習能力ってものがあるのだ。。。
*このお話はフィクションであり、実在する人物、団体とは一切関係がありません。
代々木公園を夜走るのは道を知らないと迷子になりますよ~。おいていかれた女性はお気の毒に…。
思わず海坊主さんの顔を思い浮かべて笑っちゃいました。
木曜日は激走トレ。
尚、このお話は多少事実と重なるところはありますがフィクションです。