ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

傷物語(キズモノガタリ)

2009-09-29 23:16:45 | 読書
西尾維新さん著のライトノベル「化物語」、電車で読んでても、つい声を出して笑ってしまうくらい面白かったです。
そんなんで、続編の「傷物語」もつい買ってしまいました。
続編と言っても、内容は「化物語」の前日譚、すなわち主人公の阿良々木暦くんが戦場ヶ原ひたぎや神原駿河や八九寺真宵や千石撫子と出会い、ハーレムを構成する前の話。吸血鬼に出会い、吸血鬼となり、そして人間に戻る、3年の春休みのお話です。

ところで、TVアニメの「化物語」、中途半端で終わってしまいましたね。
やはり、原作の方が断然面白い。
でも、化物語の面白さって、やはり会話の面白さで、それは会話の相手の戦場ヶ原ひたぎ、八九寺真宵、神原駿河のキャラ、絶妙のボケとツッコミによるところが大きい。
対して、この傷物語の主要登場人物は、主人公の阿良々木暦、最強の吸血鬼・キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード、そして委員長・羽川翼、この3人です。当然面白い会話はあまりありません。
でも、すごく感動する、いい話でした。
ああ、西尾維新はこういうまともな小説もかけるんだって、本気でそう思いました。


アニメ「化物語」のアバンタイトルの委員長のパンチラ・シーンの意味も、やっと分かりました。

そうか、春休みに、委員長と暦くんの間には、こんな濃厚なことがあったんだ。優等生と言うより、本当に、涙が出るくらいいい娘ですね、羽川翼って。
パンツを脱いで渡したり、これって完全にLOVEです。
それを、肝心の阿良々木くんが全然気づかず、後日あんなかたちで戦場ヶ原ひたぎに押し切られたら…、委員長、かわいそう、そりゃ、猫にもなるわな。

ハートアンダーブレード、鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼と言いながら…
でも、普通にしていれば不死のはずの吸血鬼がふさわしい死場所を求めるって分かる気がします。
「狼と香辛料」のホロも、たいくつ、孤独が怖いと言っていましたけど、不死の命を与えようとした相手がそれを拒否し死を選ぶ、切ない話です。
もちろん阿良々木くんはそんな普通の結末は望みません。
委員長も、ハートブレードも、阿良々木くんも、それぞれがみんならしくてかっこいいです。

後日譚の「偽物語」も続けて読みます。
来年にはさらに続編の「傾物語」「猫物語」が出るみたいです。これも楽しみ♪
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