ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

「羹に懲りて膾を吹く」

2012-06-02 17:42:51 | 政治経済
「羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)」、熱かった吸い物に懲りて、ついつい膾のような冷たい料理も吹いて冷ますということから、「一度しでかした失敗に懲りて、必要以上の用心をする」ことを言います。

私は東京生まれ、東京育ちですが、新入社員時代に約6年間、大阪勤務を経験しました。
その時思ったのは、「大阪は暑い」という事。東京も夏は暑いですが、でも、絶対大阪の方が暑い。
その大阪ですが、今年は電力が足りないそうで、15%節電とか、場合によっては計画停電もありとか、そんな事したら熱中症で死者が出るんじゃないの?って思ってしまいます。

昨年の東京電力管内では、計画停電が実際に行われました。
これはもう仕方が無い、福島第一、第二原発を始め、多くの発電所が実際に被害を受けて停止してしまったんですから。
この夏はどんな事になろうと耐え忍ばなければならないと覚悟を決めてました。
その代わり、絶対来年の夏までには対策を考えろよとも思ってました。
翻って今年の関西電力ですが、すべての発電所が無傷なのに、しかも震災から1年以上も経って、今更電力不足なんて意味がわからない、大阪の方は仕方が無いとは思えないんじゃないでしょうか。

中長期的に原発の在り方を検討することはもちろん必要です。
でも、ほんの数年前に、鳩山首相(当時)が「日本は2025年までにCO2を25%削減する。そのために原発の比率を全体の40%に持っていく」と言ってたんですから。
それを1年や2年で方向転換できるはずがない。これは国の中長期ビジョンの問題。
今しなければならないのは、単に大飯原発の再稼働に賛成か反対かではない、とりあえずの再稼働か、さもなくばこの夏の15%節電の受容か、この二者択一の決断です。

関電の原発は全く無傷です。
仕組みも東電の沸騰水型と違って加圧水型ですし、東電や東海電力の浜岡原発のように大規模地震の発生地域に位置しているわけでもありません。
何もかも条件が違うのに、反対している人の多くは「なんとなく」か、さもなくば科学的根拠の乏しい理由のものがほとんど。
二者択一を前面に出して、何故説得できないのか、反対が起こることを想定し準備をてしたかどうかという想像力の問題と、後はプレゼンテーション・スキルの問題のように思えます。

やっと再稼働に向けて動き出したと思ったら、今度は夏には間に合わなそうとかいう話も聞こえてきます。
なにやってんでしょうねー、全く。
全体を見て差配をする人、プロジェクトオーナー、プロジェクトマネージャー役の人って、誰なんでしょうか。
民間企業だったらあり得ないと思うんですけど、こんなお粗末なこと。




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