夏の災害は、想像以上の過酷さだった。
台風15号の影響で、我が家において21時間の停電となった。
9日午前5時あたりから10日の午前2時まで、とにかく暑さとの戦いだ。
井戸水を使用しているためくみ上げポンプが稼動せず、水が出ない。
市の上水道を引き込んである外の蛇口で水を汲めるのは、東日本大震災ではできなかったので、大変助かった。
けれども、いまどきながらスマホが1台しか所有していない我が家では、電気がないと情報を得にくく、被害の全体状況がつかめない。
また、気温の異常な上昇に、エアコンとはいかなくとも扇風機、無闇に冷蔵庫を開閉できないため保冷剤が使えないのは、非常に辛かった。
防災無線放送で停電状況の放送があるのは、情報難民にとってありがたい。
しかし、復旧の目処が立たないと流れてきたときには、張っていた気持ちが萎えてしまい、気分を落ち着かせるためにお風呂と夕食の手助けを実家に求めたりして、先の見えない復旧に耐性をつけたのだ。
助けを求められるところがあるということが、どんなに心強いかも学べたし、どれだけ電気に依存をする生活をしているか、あらためて実感した。
自分は、時々万が一の場合を想定してシミュレーションすることをしている。
電気が使えないときはもちろんのこと、食料が得にくくなったときのこと、感染症が爆発的に巻き起こった場合、石油が輸入できないまたは枯渇した場合、とにかく何でもかんでもだ。
今回の場合も想像していたが、体と心に与えるダメージは、頭で思い描いたものと実際のギャップは応えるものがある。
だから、西日本豪雨、東日本豪雨など、被災した方々の辛さを思いやる。
今まだ停電に遭われている方々のつらさを思う。
どうか一刻も早い日常を取り戻せるよう、心からお見舞いしたい。