rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

いかにもというフランス絵画 アレクサンドル・カバネル

2017-01-30 22:47:54 | アート

ビーナスの誕生

アレクサンドル・カバネルは、19世紀の活躍したフランスのアカデミズムの画家。
神話や宗教、歴史をモチーフにしたものと肖像画を得意とする。
柔らかな光に浮かび上がる優雅なフォルムの人物は、いかにもフランス的印象を与える。
それが表面的美しさばかりを際立たせてしまい、単なる装飾美術品として軽んじられる傾向がある恐れもあるだろう。
けれども、それも美術のひとつのありようでもある。
精神性が重く満ちているものが、最高ではないはずだ。
単純に美しいことも必要だと思う。

「きれいに描いて何が悪い?」

こうカバネルが言い放っているように思えてならない、「ビーナスの誕生」なのである。


オフェーリア


エコー

えっ!?早っ!!もう花粉

2017-01-24 22:55:16 | つぶやき&ぼやき
来たよ、来たよ、来ましたよ、花粉が!
昨日の強風で吹き上がっていたのは土埃だけではなくて、スギ花粉もちゃっかりと紛れ込んでいた模様。
昼頃から目がごろごろとし、いつの間にか鼻水もゆるゆると垂れたがって、なにやら変だと感じていた。
けれども、今朝起きて、それが何の前触れだったのかはっきりとわかった。
むずむずする鼻、連発するくしゃみ、しょぼつく目、どう見ても花粉症の症状。
ちょっとちょっと早すぎやしませんか?
だってまだ花粉飛散情報など出てないじゃないですか??
おかげで頭は酸欠状態で、さらに頭がぼうっとなって、うつろな目をしてふらふらと歩く姿はちょとしたウォーキングデットといったところ。
はてさていつまでこの状態が続くのかと考えると、かなり憂鬱だ。
ネットで見てはじめて知った、H-ⅡA32号機のロケット打ち上げによる夜行雲が広範囲において見られたらしく、残念でいっぱい。
ともかく、耐え忍ばなくてはならない季節到来ということだな。

大胆かつ繊細な江戸琳派、鈴木其一

2017-01-23 22:58:31 | アート

『朝顔図屏風』左隻

先日「日曜美術館」で紹介された江戸後期の琳派の絵師 鈴木其一(きいつ)は、酒井抱一の弟子ということもあって、実に大胆かつ繊細で洒脱な絵をなす。
しかし、まるきり師匠のコピーなどに納まる器ではないらしく、画題も手法も貪欲なほど幅広く精力的に創作に励んだらしい。
なんとなく伊藤若冲に近い要素もあって、若冲より50年ほどあとの東方に出現した絵師とでもいえようか。
昨年、鈴木其一の大きな展覧会があったようで、今思えば観てみたかったと残念だ。
彼の描く鶴の図は、平面の中で鶴たちが静かにダンスをしているようで面白い。
具体的にいったなら、バレエ白鳥の湖で白鳥たちが舞台袖から列を成して舞い出てきた感じだろうか。
この朝顔図屏風も、花と葉のリズミカルな流れがすべてを支配し、蔓を誘導する竹垣が金地の中にしっかりと存在をにおわすのみとなっている。
説明を極力省いた絵作りは、絵は本来、装飾物であることを宣言するかのようで、かなり潔い。
鈴木其一、いつの日にか絵に向かい合ってみたい絵師である。




赤いコート!!

2017-01-22 22:25:50 | モノたち
今年になって、赤のコートが2着クローゼットに仲間入りした。
二枚ともほぼ同じような鮮やかな真紅のコートは、気持ちをぐっと揚げてくれる。
たぶん、若いときに着るのとは違った感じで、きっと意志の強い女性を演出する効果があるのではないかと思っている。
田舎では、あまり目立った格好をするのは憚れるようなので、かなり溶け込むように気を使ってきた。
けれども、人々の感覚も変わってきただろうし、もうそろそろ自由にしようと決めてみたのだ。
実際に着てみると、やはり楽しい。
背筋をぴんと伸ばして、胸を張って歩きたくなる。
ほぼ口紅などつけないけれど、真っ赤なルージュが欲しくなる。
イメージの中では、ヘレン・ミレンだと思っている。
ファッションには、人を元気にする効果があるとは聞いていたけれども、実感できたみたいだ。
ただし、私の場合は、人の目にどう映るかは一切考慮しないで、ひたすらイメージの中で満足するにとどまるという、もしかしなくとも傍迷惑さを持っているのが難点だろうが。


火球も流れる、とんでもな一日

2017-01-21 23:30:49 | 雑記または覚書
アメリカの大統領が交代し就任演説を行う同じ時、反対派のデモが過激になされた。
よくある手法の平易な言葉使いと、繰り返されるキャッチーなコピー、わかり易さと本質は同じではない。
もろ手を挙げての信頼は、いついかなる場合でも禁物。
大国の良きにつけ悪しきにつけの影響力を、どの程度彼らはわかっているのだろうか。
たとえ下層にいる者でも搾取している立場にあると、自覚することが難しいにしても。

あの稀勢の里が、諸々のプレッシャーに耐え抜いて、とうとう優勝を手にした。
誰もがいつのも展開に落ち着いてしまうだろうと思っていたのに。
恵まれた体躯がやっと生かされ、多くのファンが歓喜の悲鳴を方々で上げたに違いないと思われた日だ。

家人が自分の巣穴から這い出て母屋へ向かう夜空に、たぶん10時15分ごろの北東、足元に向けた視線でも気がつくほどのまばゆい火球が流れていったという。
なんというタイミング。
ただひたすらツイていたのだと思う。

今日は、ほんとに驚きの多い日であったようだ。