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The Rokeby Venus
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Príncipe Baltasar Carlos a Cavalo
今年ももうあと僅か、やはり好きな絵で締めくくらないと気持ちが落ち着かない。
17世紀スペイン・バロックの巨匠、マネに「画家のなかの画家」と言わしめたディエゴ・ベラスケス。
スペイン宮廷の役人も勤めながらの制作は彼を寡作に陥れたが、その作品の完成度は申し分ないものであった。
宮廷画家ゆえ、多くは国王や王族の肖像画が大半を占める。
しかし、その絵は、卓抜した技術や人となりを伝えるだけには終始しない広がりを持っている。
絵の持つ気品ともいうべきものか。
いや、静かな永遠性を湛えているのだ。
本物の王道が、そこにはある。
なりたくてもなれない稀有な境地だ。
ベラスケスの絵の前に立つと、心の池が沸き立ちざわめき、目の奥が熱くなってくる。
数多素晴しい絵はあれども、ここまで心を揺さ振る絵はそう多くない。
私も1枚でいい、誰かの琴線を震わすことの出来る絵が描けたらどんなにかいいだろう。
諦めずに希望を持ち続け、進んで行こう。
美の力を信じて。