rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

絶景、江の島と富士山

2013-11-30 22:56:04 | 旅先から

葛飾北斎 相州江の島

先日、母方の親戚と江の島に行ってきた。
相模湾に面したホテルからマイクロバスに乗り稲村ヶ崎を越えると真正面に、雲ひとつない空を背景にして白い雪を頂き青い裾野を優雅に広げた富士山がくっきりと見えたとき、バスの中では歓声が湧き起こった。
七里ヶ浜を過ぎ、バスは江の島を目指す。
すると江の島を手前左に湾を中に置いて富士が見えるようになり、それは一幅の絵となった。
富嶽三十六景を描いた葛飾北斎も、たぶんこのような構図で絵を描いたかも知れないと思って調べると、どんぴしゃり、やはりある。
日本人の心の風景として富士山は必ずといっていいほどあげられる。
半分以上すり込み状態であることを差っぴいても、やはりこの山は美しい。
近くにそれに比する高さを持つ峰がなく唐突といっていいほどに突き出たシンメトリーに近いその形と安定感、冠雪時の白と青のコントラスト、朝日や夕陽に染まる色映えのよさなど、この山を特別に思わせる条件が多くある。
我が家から望める筑波の山も関東平野にぽこんと突き出た特異な山で、万葉にも登場する霊峰として富士と並ぶものと思っているが、スケールの大きさでは比べ物にならない。
だから、富士を見た時のテンションの急上昇ぶりは、私だけが異常なのではなく、山の持つエネルギーに比して誰しも反応するのだろうと思う。
初めて行った江の島は、スケジュールの都合で1時間しかいられなく、いささか残念であった。
猫の通り過ぎる姿をチラ見して、なおさら後ろ髪惹かれる思いひとしきり・・・


由比ガ浜から稲村ガ崎を望む 29/11/2013


江ノ島より富士山 29/11/2013


江ノ島の猫 29/11/2013


ねことハトのアイドル争奪戦

2013-11-27 14:13:09 | 生き物たち
我が家に棲みついた野ばとが、手からエサを食べるようになった。
ハトはおなかが空くと、人の後をストーキングする。
近頃は、エサ置き場を覚えたのか、ねこと同じく人を誘導すらする。
今日などは、ピーナツを5粒エサの蓋に入れて手のひらにのせると、待ってましたとばかりにハトはちょこちょこやってきてピーナツを素早く啄ばんだ。
まだもの欲しそうに蓋を眺めていると思ったら、私の小指をちょんと啄ばんだのだ。
いやはや驚いた、警戒心の低いおっとりしたタイプのハトだと思っていたけれど、天然系ハトだった。
前に来ていたハトは歩き方からして気ぜわしく、強気のハトだと思っていた。
そのハトは、煎り大豆とピーナツの違いを知っていて、香ばしく栄養価の高いピーナツだけを選って食べるのだ。
ハトも性格様々、そしてけっこうやるものである。

近頃、我が家のねこがねこらしく「にゃぁ」と鳴く話をした。
エサを欲しいときの効果的誘導作戦と思っていたのだが、本当はより切羽詰った意図によるものだった。
それは、自分のアイドルとしての座が、ハトの出現によって脅かされていると感じてのことらしい。
ハトに話しかけていると、どこからともなく現れるねこ。
頻繁に家の玄関内に上がりこみ、可愛らしさを全開に「にゃあ~ん」と愛想を振りまいたりもする。
そしてやたらと甘えたがるのだ。
最近敬遠していた小さい人にも甘えていくのだから、相当必死な様子とみえる。
今まで、そんな感情を抱いたことのない安穏としたアイドルの座に君臨していたねこにとって、ハトの出現は青天の霹靂だったのだ。
だから、ねこに心配しなくても大丈夫だよと、優しく声をかけた。
それでも、ねこの悩みの種は消えない。
悠々と我が家の敷地一杯歩き回っているハトの姿を、ねこは眠った振りの目の端で捉えては、心中穏やかでないだろう。

私としては、ねこがいじけてしまわないよう、普段より多めの愛情を注ごうと思うのだ。

焚き火、そして戦闘機

2013-11-26 22:41:46 | 随想たち
昨夜の嵐で、どっさりと濡れた落ち葉が家の敷地内を埋め尽くしていた。
陽も高くなっ10時ごろ、そろそろ落ち葉も乾いてきただろうと竹箒をもって庭掃除を始めた。
カエデ、コナラ、スギ、ヒメシャラ、ケヤキ、ヒノキ・・・様々な葉が庭のあちこちに散らばり、あるいは固まり、それらを掃き集めると私の通った後に小山が点々と築かれる。
物干しのある裏庭、アトリエのある小道、広い前庭、芝の庭、道路に繋がる坂道、それぞれのブロックごとに掃き集めたら、その場で燃やせる場合は二箇所くらいで火をおこし、できない場合は畑の脇の焚き火場へ一輪車で落ち葉を運んで火をつける。
さすがに、焚き火ができる頃はすでに夕方の気配。
落ち葉の燃える様子を見ながら、ときどき竹箒で燃え残りの葉を掃き集めたりと、けっこう手間がかかるのだ。
マッチを擦り、燃えやすい杉の葉を芯にして火をつける。
小さな火種が、ちろちろと赤い火と白い筋のような煙を出しながら、やかがてぱちぱちと音を伴って朱色の長い舌を揺らし始める。
もうもうと上がる白い煙、熱さを感じる熱の放出、ぼんやりとそれらを見ては時折空も見上げる。
ぱちぱち落ち葉の燃える音のほかにも、リリリリリリリと畑から虫の音が聞こえてきて、長閑な時間に充実感を覚え、これも幸せなのだと感慨に浸っていた。
すると、遠くから空気を切り裂く音がしたかと思うと次第に近づいて轟音に変わり、戦闘機が焚き火をする私の100メートルもないような上空を飛び大きく旋回していった。
2機ぴったりと並走する場合もあれば、縦列になって飛んでいくこともある。
戦闘機のパイロットが、地上を見る余裕を持って飛んでいるとは限らないが、もし見られるのならなんと平和な光景だろうと安堵しているのではないかと想像する。
有事のための飛行訓練だけに留まることが、パイロットのためにも、我々のためにもいいのだ。

今日、衆議院を特定秘密保護法案が通過した。
昨日は、中国が尖閣諸島を含む地域に防空識別圏を設定し、日本やアメリカなどをより威圧的に牽制しだした。
一触即発になりかねない危うい事態。
人は善意の生き物ではない。
戦争などという愚行に、蒙昧、迷走しない保証はない。

戦闘機は、それだけでかっこよく美しい。
どうか、航空ショーでその勇姿を我々に見せてくれるだけにして欲しい。

今年もおいでなすった”冬の蛾”

2013-11-25 22:11:35 | 生き物たち
猫のようなもっさもさの黄色い”冬の蛾”が、今年もやってきた。
蛾が大の苦手な中くらいの人が、「モスラが待ち構えているよ~・・・」と勉強していた離れの窓越に映る蛾の影を指して言う。
ガラス戸を開けて見てみると、網戸にアイツが止まっていた。
羽化してそんなに時間は経っていないらしく、翅はぴんとし形が整っている。
毎年のように現れる”冬の蛾”に親しみが湧いたせいもあって、もこもこふさふさした黄色く丸い胴体が、なんとも可愛らしい。
中くらいの人は、私のこの感情を理解できないと肩をすくめていた。
あいにくと発見したのは夜で、写真を撮るには条件が悪い。
明日を待って撮るつもりでいるけれど、折悪く南から強く吹きつける風とやがて雨も混じる嵐になる予報で、それまで”冬の蛾”が無事でいてくれることを願っている。
写真が撮れたなら、今年の”冬の蛾”としてアップするつもりだ。

※翌朝になって蛾が止まっていたところを見てみると、昨夜の風で吹き飛ばされてしまったのだろうか、その姿はどこにもなかった。
だから、今回の蛾の写真はなし。


健気な我が家のベリーたち

2013-11-24 22:26:11 | 植物たち
霜が降りたりする今の時期になっても、我が家のワイルドベリーとラズベリーたちは実を生らせ色づかせている。
最盛期の5%にも満たないけれど、無駄にするのはいけない気がして、熟したものを冷凍保存し量がたまるのを気長に待っていた。
とうとう今日は、3つの小さい保存容器に集められたベリーたちでジャムを作ることができた。
たいした量ではないので、あっという間にジャムは完成。
鮮やかな真紅の2種類のベリージャム。
さすがにこれから生る実の量では、ジャムを作るまでにはならないだろう。
実際、熟す程度も遅く、熟し具合も浅くなってきている。
もう十分頑張ってくれたと感謝しながら、剪定してしまおう。
そして、来年も十分に活躍してくれるようにと、肥料や土の追加をするのだ。