とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

2月のラボ便り

2010年02月26日 | Weblog
2月のラボ便り


皆さま、こんにちは。

今月のラボ便りは、”検体の取り違え対策”についてお話致します。

ラボ内で取り扱う検体には、精子と卵子の二つがあります。

精子は、精液検査からはじまり、人工授精や体外受精・顕微受精の高度生殖医療技術のために調整するものや凍結する精子などがあります。
卵子は、採卵し体外受精・顕微受精するもの、凍結するもの、融解して移植するものなど、その用途や状態は様々です。

しかしその精子や卵子には個性があるわけでも、名前が書けるわけでもありません。
そして、同じ日、同じ時間に別々の患者さんの人工授精や体外受精・顕微授精が行われています。
ですので、しっかりとした確実なる”検体の取り違え対策”というものが必要です。
当院もかなり力を入れて対処しておりますので、今までにヒャッとしたという事など全くございません。

”検体の取り違え対策”①まず名前の書き方です。
精子や卵子を入れる専用の容器にカタカナのフルネームで名前を書きます。
場合によっては日付やIDも記入しますが、この時同時に別の患者さんの調整を行う場合、色を変えて名前を記入します。
これは、色を変えるだけで一目見てすぐに別の患者さんのものだと認識できますし、人間の思い込みや勘違いを少しでも無くすためです。

”検体の取り違え対策”②次に名前の確認です。
当院では施行者と確認者のダブルチェック・トリプルチェックを行っています。
名前が記入された容器を指差し、数名で声にだして名前やIDを読み上げます。
このダブルチェック・トリプルチェックは作業開始時は勿論のこと、精子や卵子を別の容器に移し替える時や遠心分離機にかけた後など一つの作業で五~六回は行われます。

このように数人体制で何度も念入りに確認作業を行っていますが、出来る限り最善の方法で’常に危機意識を持って’仕事に取り組んでおります。

そして、大切な精子や卵子に愛情をもって接しておりますので、どうかご安心されてお任せください。

ラボ内で何がどのように行われているのか、なかなか目にすることはないと思いますので、わからない事や不安なことは、お気軽に私達・ラボスタッフにお声を掛けてください。


とくおかLC 胚培養室スタッフより


注))ー事務長からー
まだ数か月先となりますが、患者様からもラボ(胚培養室)の中をご覧頂けるように、
一部にガラス窓をはめ込む予定でおります。
ラボ(胚培養室)の中でどのような作業をしているのか?また、遠い存在のように感じる体外受精や顕微授精等の作業を、廊下側からご見学頂く事により、より安心してステップアップ頂けるものと存じます。
より良い結果をお出し出来るように、当院のラボスタッフは一生懸命に誠実に頑張っております。
本日のお写真は、”桑実期胚”のお写真です。

コメント
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