

みなさん、こんにちは。
2013年になり、はやくも10日が経ちました。
今年はじめのラボ便りでは、
<人工授精と体外受精>についてお話し致します。
どちらも“じゅせい”という言葉がついているので
混同しやすのですが、両者の治療方法は全く異なります。
・人工授精
精子を子宮の中に注入すること。
・体外受精
卵子と精子を身体の外で受精させ、胚(受精卵)を子宮の中に入れること。
人工授精を行っても結果が出ない場合、
体外受精へのステップアップをお勧めしております。
その理由は、
(1)人工授精よりも体外受精の方が妊娠率が高い
(2)人工授精を何回も繰り返しても可能性が低いため
です。
(1)人工授精の妊娠率:約7~11%
体外受精の妊娠率:約39%
(2)人工授精で妊娠された方の9割が3回以内に妊娠されています。
つまり、何度も繰り返せばそのうち妊娠するというものではありません。
体外受精の妊娠率からも分かるように、体外受精は夢の方法(必ず妊娠する方法)では
ありません。さらに、この妊娠率も女性の年齢によって大きく異なります。
(※年齢別の妊娠率は当院ホームページのトップページをご覧下さい。)
今より一年後にはまず妊娠率は下がります。
ご年齢によっては、一年後には、
妊娠できる卵が残っていないかもしれません。
大切なのはより若いうちに、より妊娠しやすい方法で治療を行うことだと思います。
必要のない方に体外受精へのステップアップをお勧めはしていません。
ですので、ステップアップのお話があった場合は
「私には体外受精が必要なのだ」と受け取って頂き、
前向きに治療にのぞんで頂ければと思います。



