

皆様、こんにちは。
2月のラボ便りは、
精液の調整についてです。
人工授精や体外受精を行う際には、
精液の調整を行います。
なぜ、精液の調整が必要なのでしょうか。
採取したままの精液には、
既に死んでしまっている精子や雑菌、
白血球などが混ざっています。
これらを取り除き、
良い精子(運動性の高い精子、形の良い精子)を選別するために、
精液の調整を行います。
人工授精では、
試験管に入れた特殊な調整液の上に精液を重ね、
遠心分離(超高速で試験管を回転)を行います。
すると、良い精子は試験管の下に集まり、
死んでしまっている精子や雑菌などは試験管の上に集まります。
この試験管の下に集まった良い精子を回収して、人工授精に用います。
体外受精では、
更にもう一段階調整を行います。
まず、人工授精の調整と同様に遠心分離で良い精子を集めます。
次に、集めた精子の上に培養液を重ねます。
そのまましばらくおくと、
運動性の高い精子は上部の培養液の層まで泳いできます。
この培養液の層まで泳いできた精子のみを回収して、体外受精に用います。
この方法で、より運動性の高い精子を集めることができます。
寒い日々が続きますので、体調管理にお気を付け下さい。



