とくおかレディースクリニック~ブログ~

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どうか宜しくお付き合い下さい。

1月のラボ便り

2025年01月07日 | Weblog
1月のラボ便り

皆様、こんにちは。

寒い日が続いておりますが、体調を崩されたりしておりませんか?
暖かくしてお過ごし下さいね。

今回のラボ便りでは、「胚移植」についてお話させていただきます。

「胚移植」とは、胚を子宮の中に戻すことを言います。

胚移植を行う際は、経腹(経膣)超音波を見ながら、
移植用の細いカテーテルを子宮内へ通し、
子宮内膜の最も着床しやすい場所である子宮底から1〜2cmのところを確認して胚を子宮内へ戻します。

「胚移植」には2つの方法があります。
「新鮮胚移植」「と凍結融解胚移植」です。

「新鮮胚移植」は、
採卵で採れた卵子を受精させ、成長した胚を採卵周期に移植します。

採卵周期に移植するため治療期間の短縮が出来ますが、
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の恐れがある場合や、
子宮内膜の状態、ホルモン状態が着床に適さない場合は胚移植を行えません。

そのような場合、胚は凍結保存し、次周期以降に「凍結融解胚移植」を行います。

「凍結融解胚移植」は、
移植に向け子宮内膜やホルモンの状態を整えてから胚を融解して移植を行う方法です。
胚移植当日に凍結胚を融解し、凍結前の状態に戻します。
融解を行った胚には透明帯に切り込みを入れるアシステッドハッチングを行います。
アシステッドハッチングを行うことで、
胚は透明帯から脱出しやすくなり、着床率が向上します。

その後は胚移植時までインキュベーター内で培養します。

胚移植での着床率を上げる方法として、
アシステッドハッチングの他には高濃度ヒアルロン酸含有培養液の使用があります。
高濃度ヒアルロン酸含有培養液は、
ヒアルロン酸が従来の培養液よりも豊富に含まれている培養液です。
ヒアルロン酸には高い粘性があり、
子宮内膜に胚がくっつくための接着剤の様な働きをしてくれます。
その為、子宮内膜と胚が結合しやすくなり、
また、はがれにくくなる為、
着床率の向上、流産率の低下が期待出来ます。

また、高濃度ヒアルロン酸は、
胚に対しての物理的なストレスを軽減する作用もあります。

何かご不明な点がございましたら、スタッフまでお声掛け下さい。



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