昨日のお昼休みに職員勉強会がございました。
そこでお渡し頂きました資料に興味深い内容が書かれておりました。
その一部を掲載させて頂きます。
「第38回日本エンドメトリオーシス学会学術講演会 ランチョンセミナー1」
総司会 奈良県立医科大学医学部 産婦人科教室 教授 小林浩先生
演者 総合研究大学院大学 理事 先導科学研究科 教授 長谷川眞理子先生
聖路加国際病院 副院長 女性総合診療部 部長 百枝幹雄先生
(上記先生方のご講演の集約版で、総合司会の小林先生のを含め先生方の監修の元)
【医学的にみた月経】
ー現代女性では妊娠に関係ない月経が増え、月経困難症などが生じているー
月経とは妊娠のために必要な生理現象である。
ヒトの月経で特徴的なことは、子宮内膜の脱落膜化が受精卵の着床時にはすでに始まり、
着床が終るころには本格化することである。
ヒトで着床前から子宮内膜の脱落膜化が生じる理由として、
ヒトでは胚の高い需要を満たすために子宮内膜を厚くして着床に供える必要があるためだと考えられる。
それを長期間維持することはできないため、
妊娠しなければ子宮内膜を剥離しリセットするのではないかと推測されている。
月経は炎症でもある。
受精卵が子宮内膜に着床せず、プロゲステロンが消退すると、2つの経路で子宮内膜は剥離する。
1つは、インターロイキン-8などのケモカインの分泌とそれに続く白血球の浸潤、
マトリックスメタロプロテアーゼの活性化により、細胞外マトリックスが分解され、
引き起こされる内膜剥離である。
もう1つは、シクロオキシゲナーゼの活性化とそれに続くプロスタグランジンの産生により、
らせん動脈の攣縮による虚血、その後の再拡張などによる内膜の剥離である。
このように月経では炎症が毎月繰り返されている。
現代女性では、出産回数の減少などにより月経回数が大きく変化した。
昔の女性が妊娠に関係ない月経を経験するのは最後の出産から閉経までのごく短い期間だった。
一方、現代女性は、昔の女性と比べて、初経は12歳と早く、初産は30歳と遅く、
妊娠は2回程度と少ないことから、妊娠に関係ない月経が増えている。
このように、妊娠に関係ない月経が増加し、炎症を繰り返すことで、
現代女性では
月経困難症、過多月経、月経前症候群(PMS)といった月経に伴うトラブルが頻発している。
妊娠を望む女性では、こうしたトラブルが妊孕性に悪影響を及ぼすことから、
月経をコントロールすることは重要な課題である。
また、他にも興味深いテーマがございましたので、続きを書かせて頂きます。
ーby事務長ー
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