すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

「私たちは、いつもフラットでやってきました」

2023-06-07 | ノルウェーの文化
「Tone(トーネ)が、
Senja(セニヤ)で コンサートするよ。
ハルコ、いける?」

日本でバタバタの最中、
後回しにしていたメールを読んでびっくり。

「 
Kråkeslottet ・・・?
 これって・・・今週末やん!」
 Kråkeslottet :https://www.kulturslottet.no/
 英語はないんですが、アーティストは見れます!

しかし、行けたんです。
行きましたとも!

「ノルウェーに素敵なご夫婦が
いらっしゃるんです」
と、奈未さんから聞いていたのが、
ToneHans。

トロムソでのコンサートで
彼らに逢えたのが、
7、8年前でしょうか。

なんて独創的なんだ!
と感動しました。

その後、ハープのご縁で
Toneには数回会えたり、
彼らの素晴らしさは、
徐々にわかってきました。

Toneは、
一度消滅し復刻された
木製の「農民のハープ」と呼ばれる
「ノルウェーハープ」の
数少ない演奏者の一人。
父親がパイプオルガン奏者、
ピアノも習い、
もともとは歌手としても
民族音楽に関わってきた。


ノルウェーハープ

Hansは、
ギター、多種の笛、
いろいろな楽器をこなす
マルチ演奏者。
柳の笛を自分で作り、
演奏する希少な存在。
民族音楽の笛の奏者として
最も知られている一人。


Senja に来てから、Senjaの柳で作った柳の笛

Toneのノルウェーハープの音色と
Hansの多種の楽器演奏。
二人の創り出す音は
私たちが見そびれている世界に
連れていってくれるよう。


" Stifinner ” は、道なき森の中、探りながら歩くこと。
CD二枚。

ToneとHansは、高校で出逢い、
大学でも共に音楽を学び、
結婚する。
作曲も手掛ける二人は、
世界の民族音楽を訪ね、
ノルウェーの民族音楽に
新しい風を吹き込んできた。
小中学校での民族音楽の普及にも
積極的。
二人で、また各々のソロ活動で、
いくつか表彰されている。

この度は、
Tone、Hans
それぞれソロのコンサート、
さらに、
ファミリーオーケストラも。
HULBÆKMO & JACOBSEN FAMILIEORKESER)

彼らの二人の息子も
音楽家として成長し、
4人でもデビューしているのです。





Toneは、歌、語り、ハープ、リラとオルガン。
Hansは、ギター、多種の笛の他に、ブリンバウ
ソプラノサックス、ボタン式アコーディオン。
Alfが、ハーモニカ、ピアノ、ソプラノサックス、
Hans(息子の方)ドラム、パーカッション ムーンハルプ

3人の男声がToneの語りを盛り上げます。

若々しく熟練したリズム、アレンジ。
なぜか、心まで温かくなりました。

親子でこんなコラボができるなんて。
ToneとHans、
この二人の子どもは、どのように育ったのでしょう?

そんな彼らの姿勢を想像させてくれるのが、
Toneの言葉と 
4人のCDのタイトル “På Snei”。

「私たちは、家族と常に
 フラットにやってきました」。

“På Snei”は、
「ちょっと歪んだ」
「真面目だけでなく、
 面白がって」。
そんな意味でしょうか。

65歳、
常に感性を磨き続けているTone。
出逢った日から、
全く変わらぬ態度で
私と接してくれるTone。
私は大好きです。

が、その魅力の理由が、
もっとわかった気がしました。

メールをくれたのは、
Senjaから引っ越したハープ仲間。
初めて彼女と出逢ったのもSenja。

ハープの繋がりと年月。
感謝に浸りながら、思うのでした。

自分の感性、
今からでも、もっと磨こう!



赤い家、あそこが会場


使わなくなった漁師の家をイベントの場にして20年。


焼きたてワッフルは、いかが?


カフェで、食事もできる。


お天気は良くなかったが、浜辺まで歩いて、2、3分。


参加者は、ここでキャンプしている人もある

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