●Voksenopplæringとは、どんな学校?
私が通っているノルウェー語学校はVoksenopplæringと言います。
トロムソの行政が運営する「大人の学校」です。
その中の「ノルウエー語コース」に通っているのです。
移民がトロムソで働いて暮らしていくのをサポートするために、
「ノルウエー語の習得」
「ノルウエーの社会知識(歴史や福祉など)」
の授業を提供しています。
ノルウェー人と結婚した者は、税金を支払って無料で、
危険な状態にある国から避難してきた人たち(難民)は、
授業料、生活費の援助を受けて、
そのほかの人は、有料で受講することができます。
後には、就職活動、労働に関する授業もあるようです。
タイ人の踊り (今年度最後のフェスティバルで)
●アラビア語が共通語になっている!
初日の説明会で通訳語別に分かれたところ、
「英語」はの人は、わずか。
力に応じて変わってきた「私のクラスメイト」の出身国だけ数えても、
25か国を超えるのです!
生徒の持ち寄り料理は、多種でインターナショナルにズラリ! (今年度最後のフェスティバルで)
食堂のシェフ、今日はお勉強?(今年度最後のフェスティバルで)
中でもアラビア語を話す人が多いのには驚きました。
シリア、イラク、イエメン、サウジアラビア、ソマリア、スーダン。
イスラム経典を読むためにアラビア語を学んできた人もいます。
国が違えど、彼らはアラビア語ですぐに話し友だちもできるのです。
また彼らの話し方は、
「喧嘩しとる?」と思うほど勢いがあり、
当初は圧倒されるばかりでした。
「世界は、英語だけが共通語じゃないんだ」。
この現実は衝撃的でした。
もちろん彼らの中には、高い英語力を持った人もいますが、
ほとんどの人は英語は話せません。
とにかく「アラビア語強し」なのです。
ちなみに日本人は私だけだったのですが、
この4月から二人になりました!
●英語圏の人は?
それにしても、
どうしてこの学校では英語を話す人がこんなに少ないのでしょう?
これは法律で、アメリカ、シェンゲン国の人には
「ノルウェー語の習得」が義務付けられていないからです。
やはりノルウェーでは英語で生きていける、ということでしょうか。
●ノルウェー語が共通語になると?
ニュースでは、
何処かしらクラスメイトの母国の内乱の様子を目にします。
彼らが、いかに危険な境遇をくぐってきたか。
彼らの連帯感には
宗教・アラビア語を超えた強さがあるはずです。
また母国で不十分だった学習、技能を高校で学び直したり、
大学に行こうとしている人たちもいます。
祖国を離れ
決して楽ではないこの道を歩いている姿には頭が下がります。
一方、宗教が理由なのか、私には全く理解できないことも多々あるのです。
いつか彼らとじっくりと話せるようになりたい。
その時の共通語は間違いなく、ノルウェー語です。
これは、「身内と話す」「仕事をする」以外に
私の大きな目標になりました。
全くいつのことかは、わかりませんが。
ダンスで盛り上がるシリアの人たち
日本語を話す国って、日本だけなんですよね。
その日本語だけで生きてきた私、
英語に拙い私なりに、
「英語の役割」を考えずにはおれませんでした。(つづく)
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