米国ワシントンDCにあるフリーア美術館所蔵の北斎の作品(高精細複製画)の展示を見に、両国のすみだ北斎美術館へ行ってきた。葛飾北斎はこの美術館のあるあたりに住んでいたらしい。
作品もさることながら、印象的だったのは北斎のアトリエ(と呼んでいいかわからないが)。日本の画家は座布団に正座し、机に向かって作業していたと思っていたが、この立体模型だと北斎は粗末な部屋で、畳に這うような姿勢で作業している。しかも、布団を掛けているから、この部屋はベッドルームも兼ね、火鉢もあるから、リビングも兼ねていたか。北斎は金銭には恬淡とした人柄だったのか、それとも世渡りが下手だったのか。
室内に紙屑が散らばっているが、北斎は紙屑を気にしなかったという。そばにいる女性はお栄さんという娘で、彼女も画家だった。