2012年4月21日(土) 晴
== 大門から奥の院参道まで ==
高野山の宿坊、西禅院にて6時起床、雨の予報が外れて、青空が広がっていた。6時半
から本堂でのお勤めに、ほかの6人ほどの宿泊者と参加する。今日は弘法大師の入定日
(命日)だからか勤行(ごんぎよう)は長めで、45分くらい続いた。そのあとご住職か
ら昨年続いた自然災害のことを中心にお話があった。
部屋に戻って7時半頃朝食をいただき、8時過ぎに部屋を出る。庭園の拝観をお願いし
たところ、案内してもらえるという。
玄関に近い主な部屋や本堂などを案内していただき、当院が親鸞聖人が修行された古跡
坊であることや、松下幸之助ゆかりの寺でもあることを知る。幸之助氏が長期滞在したと
いう部屋にも入らせてもらった。
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その部屋や隣接の部屋からは、国の登録記念物になっている、昭和の作庭家、重森三玲
(しげもりみれい)が造った庭園が眺められ、それらについても説明していただいた。
ゆっくり拝観して、8時40分過ぎに宿坊西禅院を後にする。
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まずは西に向かい、高野山専修学院前からトンネルを南に抜け、堂々と構える大門(だ
いもん)へ。
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高さ25.1mの大門は高野山の総門。現在の建物は宝永2年(1705)の再建だと
いう。両脇に大きな金剛力士像が立っていた。
バス通りを東に向かい、西禅院の南側に広がる壇上伽藍(だんじようがらん)に行く。
弘法大師が高野山で最初に造営した聖地。天保14年(1843)に焼失後、礎石だけだ
ったところに再建中の中門(ちゆうもん)の横から入る。
広い伽藍内には、15以上の堂塔が立ち並んでいるが、最初にその中心にある金堂を拝
観する。
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金堂は高野山一山の総本堂で、現在のお堂は昭和7年(1932)の再建。高村光雲作
の本尊・薬師如来に拝礼し、堂内を一巡した。
金堂の右手背後に朱塗り色鮮やかな根本大塔(こんぽんだいとう)が立ち、ここも拝観
できるので入る。
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高さは48.5m、内部には胎蔵界大日如来を本尊として、金剛界四仏が安置され、周
囲16本の柱には、堂本印象画伯が描いた十六菩薩を配す。現在の建物は、昭和12年
(1937)の再建という。
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その後、御影堂(みえどう)、三鈷(さんこ)の松、西塔、山王院、鐘楼、御社(みや
しろ)、愛染堂、大会堂(だいえどう)、国宝の不動堂、西行桜、三昧堂(さんまいどう)、
東塔などを巡る。蓮池の横から壇上伽藍を出た。
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次に、道路を隔てて南東にある高野山霊宝館に行く。
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高野山に残る国宝や重文、県文化財などを保管し公開しており、入館して弘法大師座像
や多くの仏像、書画などを拝観する。
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ちなみに、コンクリート造りのように見える本館は、日本最古の木造博物館建築で、国
の登録有形文化財になっている。
霊宝館を出て大師教会の前を回り、高野山真言宗の総本山である金剛峯寺へ。道路際の
ソメイヨシノがようやく五分咲きくらい。
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金剛峯寺は、文禄2年(1593)、豊臣秀吉が亡母の菩提のために建立。現在の建物
は文久3年(1863)に再建されたもの。檜皮葺(ひわだぶき)屋根の山門から入り、
高野山高校生が清掃奉仕をしていた広い堂内に入り拝観する。
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玄関を入ったところに、大きな高野杉(こうやすぎ)の輪片が置かれている。
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秀吉に追放された秀次が自刃を命じられた柳の間、500余坪あり石庭としてはわが国
最大の庭である蟠龍庭(ばんりゆうてい)、ふすま絵の素晴らしい別殿内部、天皇や上皇
の応接間で会ったという上壇の間などを拝観し、大広間でお茶と菓子をいただく。
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台所にも回り、3個で一度に2石、2千人分のご飯が作れるという二石釜(にこくがま)
などを見る。
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納経所に戻り、四国遍路の納経帳に御朱印をいただき、金剛峯寺を後にした。
高野山の町並みの中心である千手院前交差点際にある、観光協会中央案内所のコインロ
ッカーに荷物を預け、奥の院に向かう。
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土産店や宿坊などが続く通りにあった食堂で遅い昼食をする。今日は気温が上がり暖か
く、付近のソメイヨシノも、2、3日後には見ごろになりそう。
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初回のお礼参りの際に宿泊した恵光院のそばにある、朱塗りの苅萱堂(かるかやどう)
に参拝後、堂内を一巡して周囲に掲げられた絵と説明文を見る。
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絵は、親子の名乗りをあげられないまま修行に明け暮れたという刈萱童心と石童丸との、
悲しい物語が描かれていた。
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そばの宿坊、赤松院の門前に咲き出したシダレザクラや、隣の大きな宿坊、清浄心院の
新緑を眺めながら進み、奥の院の入り口である一の橋を渡る。
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大きな杉木立の下に古い五輪塔の並ぶ墓地が続く。まず仙台伊達家、加賀前田家墓所が
目につき、近くに司馬遼太郎文学碑↓があった。
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さらに曾我兄弟供養塔、薩摩島津家墓所↑、山口毛利家墓所↓、武田信玄勝頼墓所前な
どを通過、弘法大師御こしかけ石というのもある。
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大きな五輪塔の伊達政宗墓所↑や、石田三成墓所などの前を通過、奥の院のほぼ中間に
なる中の橋際には、市川団十郎墓所、汗かき地蔵と姿見の井戸があった。
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昨日参拝したところまで進み、新しい阪神淡路大震災物故者慰霊碑のある英霊殿近くの
新しい参道から、中の橋案内所まで戻る。14時半になったので、そろそろ高野山を去る
ことにする。
昨日も乗った奥の院バス停から、千手院前バス停までバスに乗る。コインロッカーの荷
物を出して次のバスで高野山駅まで行き、ケーブルで極楽橋駅へ下る。
急ぎ特急券を求め、15時30分発南海高野線特急に乗った。
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新今宮駅からJR大阪環状線に乗り換え、大阪駅から東海道本線上り新快速で京都駅へ。
北口の地下街で夕食を済ませ、山陰本線で一つ目の丹波口駅で下車し、今日の宿である東
横イン京都五条大宮に19時過ぎに入った。
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== 大門から奥の院参道まで ==
高野山の宿坊、西禅院にて6時起床、雨の予報が外れて、青空が広がっていた。6時半
から本堂でのお勤めに、ほかの6人ほどの宿泊者と参加する。今日は弘法大師の入定日
(命日)だからか勤行(ごんぎよう)は長めで、45分くらい続いた。そのあとご住職か
ら昨年続いた自然災害のことを中心にお話があった。
部屋に戻って7時半頃朝食をいただき、8時過ぎに部屋を出る。庭園の拝観をお願いし
たところ、案内してもらえるという。
玄関に近い主な部屋や本堂などを案内していただき、当院が親鸞聖人が修行された古跡
坊であることや、松下幸之助ゆかりの寺でもあることを知る。幸之助氏が長期滞在したと
いう部屋にも入らせてもらった。
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その部屋や隣接の部屋からは、国の登録記念物になっている、昭和の作庭家、重森三玲
(しげもりみれい)が造った庭園が眺められ、それらについても説明していただいた。
ゆっくり拝観して、8時40分過ぎに宿坊西禅院を後にする。
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まずは西に向かい、高野山専修学院前からトンネルを南に抜け、堂々と構える大門(だ
いもん)へ。
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高さ25.1mの大門は高野山の総門。現在の建物は宝永2年(1705)の再建だと
いう。両脇に大きな金剛力士像が立っていた。
バス通りを東に向かい、西禅院の南側に広がる壇上伽藍(だんじようがらん)に行く。
弘法大師が高野山で最初に造営した聖地。天保14年(1843)に焼失後、礎石だけだ
ったところに再建中の中門(ちゆうもん)の横から入る。
広い伽藍内には、15以上の堂塔が立ち並んでいるが、最初にその中心にある金堂を拝
観する。
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金堂は高野山一山の総本堂で、現在のお堂は昭和7年(1932)の再建。高村光雲作
の本尊・薬師如来に拝礼し、堂内を一巡した。
金堂の右手背後に朱塗り色鮮やかな根本大塔(こんぽんだいとう)が立ち、ここも拝観
できるので入る。
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高さは48.5m、内部には胎蔵界大日如来を本尊として、金剛界四仏が安置され、周
囲16本の柱には、堂本印象画伯が描いた十六菩薩を配す。現在の建物は、昭和12年
(1937)の再建という。
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その後、御影堂(みえどう)、三鈷(さんこ)の松、西塔、山王院、鐘楼、御社(みや
しろ)、愛染堂、大会堂(だいえどう)、国宝の不動堂、西行桜、三昧堂(さんまいどう)、
東塔などを巡る。蓮池の横から壇上伽藍を出た。
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次に、道路を隔てて南東にある高野山霊宝館に行く。
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高野山に残る国宝や重文、県文化財などを保管し公開しており、入館して弘法大師座像
や多くの仏像、書画などを拝観する。
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ちなみに、コンクリート造りのように見える本館は、日本最古の木造博物館建築で、国
の登録有形文化財になっている。
霊宝館を出て大師教会の前を回り、高野山真言宗の総本山である金剛峯寺へ。道路際の
ソメイヨシノがようやく五分咲きくらい。
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金剛峯寺は、文禄2年(1593)、豊臣秀吉が亡母の菩提のために建立。現在の建物
は文久3年(1863)に再建されたもの。檜皮葺(ひわだぶき)屋根の山門から入り、
高野山高校生が清掃奉仕をしていた広い堂内に入り拝観する。
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玄関を入ったところに、大きな高野杉(こうやすぎ)の輪片が置かれている。
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秀吉に追放された秀次が自刃を命じられた柳の間、500余坪あり石庭としてはわが国
最大の庭である蟠龍庭(ばんりゆうてい)、ふすま絵の素晴らしい別殿内部、天皇や上皇
の応接間で会ったという上壇の間などを拝観し、大広間でお茶と菓子をいただく。
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台所にも回り、3個で一度に2石、2千人分のご飯が作れるという二石釜(にこくがま)
などを見る。
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納経所に戻り、四国遍路の納経帳に御朱印をいただき、金剛峯寺を後にした。
高野山の町並みの中心である千手院前交差点際にある、観光協会中央案内所のコインロ
ッカーに荷物を預け、奥の院に向かう。
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土産店や宿坊などが続く通りにあった食堂で遅い昼食をする。今日は気温が上がり暖か
く、付近のソメイヨシノも、2、3日後には見ごろになりそう。
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初回のお礼参りの際に宿泊した恵光院のそばにある、朱塗りの苅萱堂(かるかやどう)
に参拝後、堂内を一巡して周囲に掲げられた絵と説明文を見る。
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絵は、親子の名乗りをあげられないまま修行に明け暮れたという刈萱童心と石童丸との、
悲しい物語が描かれていた。
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そばの宿坊、赤松院の門前に咲き出したシダレザクラや、隣の大きな宿坊、清浄心院の
新緑を眺めながら進み、奥の院の入り口である一の橋を渡る。
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大きな杉木立の下に古い五輪塔の並ぶ墓地が続く。まず仙台伊達家、加賀前田家墓所が
目につき、近くに司馬遼太郎文学碑↓があった。
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さらに曾我兄弟供養塔、薩摩島津家墓所↑、山口毛利家墓所↓、武田信玄勝頼墓所前な
どを通過、弘法大師御こしかけ石というのもある。
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大きな五輪塔の伊達政宗墓所↑や、石田三成墓所などの前を通過、奥の院のほぼ中間に
なる中の橋際には、市川団十郎墓所、汗かき地蔵と姿見の井戸があった。
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昨日参拝したところまで進み、新しい阪神淡路大震災物故者慰霊碑のある英霊殿近くの
新しい参道から、中の橋案内所まで戻る。14時半になったので、そろそろ高野山を去る
ことにする。
昨日も乗った奥の院バス停から、千手院前バス停までバスに乗る。コインロッカーの荷
物を出して次のバスで高野山駅まで行き、ケーブルで極楽橋駅へ下る。
急ぎ特急券を求め、15時30分発南海高野線特急に乗った。
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新今宮駅からJR大阪環状線に乗り換え、大阪駅から東海道本線上り新快速で京都駅へ。
北口の地下街で夕食を済ませ、山陰本線で一つ目の丹波口駅で下車し、今日の宿である東
横イン京都五条大宮に19時過ぎに入った。
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