2014年11月14日(金)
前回から1日空けて、秩父札所巡りの最終回に出かけた。
西武秩父駅8時30分発のバスに乗り、一昨日は暗くなって着いた小鹿野町の松井田
バス停に9時5分に下りる。今朝は冷え込んだが快晴で風も無く、結願(けちがん)
(札所巡礼をすべて終える)の日にふさわしい巡礼日和である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/d8/909ec3491faaa9f348247f4c4ce7bbae.jpg)
国道299号を西へ、赤平川の赤平橋を渡り、500mほど先の泉田集落の交差点で
国道に分かれて北に向かう。
二十二夜堂のそばの柿畑から、秩父のシンボル、武甲山(1,304m)の北面が望ま
れる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/98/a50305572363def72c9758a6a722f112.jpg)
奈倉集落の東側の山並みが色づきはじめ、民家の広葉樹の彩りもよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/fd/1ec836fa6e069073bc376b8d7370761c.jpg)
小さい社殿の妙見宮の横を通過して、再度赤平川の奈倉橋を渡る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/fc/775f67b92302b25528e18962e731ed04.jpg)
小坂下集落の畑では、秩父の特産シャクシナを収穫していた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/fa/854dcd03f9c6316940ce3a165739c42a.jpg)
次の桜井集落に、33番札所菊水寺がある。本尊の聖観世音菩薩立像は平安時代末の
もので、埼玉県文化財彫刻部門の指定第1号だという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/aa/ad7afa1a9f784c07cdbb8e8c2061977b.jpg)
本堂の格天井には、古い千社札(せんじゃふだ)がたくさん貼られていた。境内には、
芭蕉句碑や新しい歌碑がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/42/741b5aa8dc7f88f9f7c4976a71eac51d.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/74/3182e2d427f7b5442a829c304a3c183b.jpg)
さらに向かう北方には、緩やかな山並みが長く東西に延びている。取方(とりかた)
集落に、「星音の湯(せいねのゆ)」と呼ぶ日帰り温泉施設が出来ていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/4d/6c3434533d1611e4600ab769278f6420.jpg)
取方交差点を左折して吉田川右岸沿いに回り込み、次の橋を渡り北に向かって緩やか
に上がる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/e6/6d440e9818cf0b2dcabed3d065ee0cc3.jpg)
西から南への展望が開け、日本百名山の↑両神山(1,723m)や、奥秩父の稜線が
くっきりと望まれ、周辺の木々は晩秋の彩り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/7d/035b619ffc4ecd6e50253f8de3344b4f.jpg)
新志(あたらし)集落の清泉寺には、山門を入ったところで本堂に参拝するのみに留
める。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/84/843d1f849e1e9bac99027aece9e92d75.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/d6/0b8ffc636428d5210f524a69d2c46189.jpg)
すぐ先の県道との交差点際にあった「道の駅龍勢会館」に立ち寄り、地元産品の直売
場で少しの買い物をした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/bb/e5c04b5baf46b1c8af6c956b44ebade9.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/35/3ba4c4fb26200c1e21298da04fd84663.jpg)
上郷から元郷へと進み、木製鳥居の神社の前を過ぎる。山ろくにある社殿は小さめだ
った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/6b/4ff6799ef4a12c2ac1c38d625cde7679.jpg)
県道37号に合し、お堂としては珍しい、平石(ひらなめ)馬頭尊堂下まで進む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/5c/d3b6597d44b9ee7a382ae037aa231760.jpg)
弘化4年(1847)の竣工で、お堂の周囲や正面の向拝(こうはい)を飾る精巧な
彫刻は、当時の熊谷の腕利きの彫刻師の作らしい。やはり歩いて34番水潜寺(すいせ
んじ)に向かうという、ご夫婦と単独行の男性が休憩していた
お堂の横を左折し、南西に向かう車道は緩やかな上り道。路傍に古い百万遍供養塔な
ど、3体の石仏が並んでいた。
1車線の車道はその先の藤芝集落でV字状に折り返すのだが、供養塔の先から右へ、
ショートカットする巡礼道の表示があったので、小さい流れの橋を越えてその斜面を上
がることにする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/72/05a915764a144c1300185a1a298a765a.jpg)
新しい双体道祖神の前を通過し、巡礼道はジグザグに上がる。笠を被った石塔の先で、
ショートカットした車線に戻った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/8f/1ae8c3920728507a3a725faf02458060.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/dd/2e8494264cffe22fbf1620914b7275b1.jpg)
車道を下って最後の小集落、母沢(たのぶさわ)に入った。家並みの尽きる辺りま
で上がると、34番水潜寺への巡礼道の標柱が立っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/47/c1ecfce725f6579f7c7b4c5fbd96c3f9.jpg)
札立峠(ふだたてとうげ)までは標高差約170mの上り。小休止して持参のパンを
食べ、水分補給をする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/70/22d02bfd67e80d4aaac7918a501d9ef6.jpg)
明るい広葉樹林の中の上りが続くので、息の上がらぬ程度のペースでゆっくりと進む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/3f/e8b795c26aea437230a4bcbf05d11758.jpg)
一か所だけ樹林が切れて、奥秩父の山並みの展望が開けた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/f2/a5964f816c44ba3fcf3a801f72df463a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/b4/ab2f349755ca0289d8bfafc91d4319ad.jpg)
峠の近くは杉林が増え、細い流れの水場を過ぎる。ほどなく巡礼道最後のピーク、標
高約550mの札立峠に、予想より早い12時25分に上がることが出来た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/e7/e224a4215b386c705b8a5172f33318e1.jpg)
峠からの展望はない。東に延びる破風山(626.5m)への稜線に少し上がり、目
の上の紅葉を眺めながら昼食にした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/f6/cbaa9757adedab9af0b215832f1e1bfc.jpg)
25分で昼食を終え、北に伸びる水潜寺への下りにかかる。少し下って、昼食中に破
風山から下りてきたハイキンググループがゆっくり下るのを追い越し、さらに別の小グ
ループも抜く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/b6/3150a5c3a6dcb5f743544c31a4d8a16a.jpg)
夏の大雨で崩落したのか、たくさんの杉の倒木の横を通過する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/e4/6329ded5d8baa2e5e77b1716da733777.jpg)
小さい流れ沿いとなり、渡渉したりしてさらに下ると、眼下に水潜寺の屋根が見下ろ
せ、新しいお地蔵さんがねぎらってくれていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/22/481dea7fcdb14aca68d72e7cf14a3820.jpg)
秩父三十四霊場、日本百観音霊場(西国、坂東、秩父)の結願寺である水潜寺に、
13時24分に着いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/11/7a28187c60f9830091906aa5403d6e96.jpg)
3月12日(水)に秩父鉄道和銅黒谷駅をスタートして、1番札所から始めてから延
べ7日間の秩父札所巡りも、無事歩き終えて結願の日を迎えることが出来た。
観音堂に上がり、室町時代の作と伝わるご本尊の千手観音に御礼の参拝をして、納経
所で御朱印をいただく。観音堂の傍らに流れ落ちる「水くぐりの長命水」でのどを潤し、
そばの「水かけ地蔵」に3杯の水をかけて、もう少し元気でいられるようあわせて祈る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/a6/35ca9d94dec27281e3480a394287c0af.jpg)
北向き斜面で陽の差さぬ境内の一隅に、冬桜が開花し始めていた。13時37分に寺
を後にする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/77/d1a0a13270a83f3c93933cf73bca9319.jpg)
北に少し下ると日野沢川沿いの車道に出た。バス停そばの数本のモミジがよい彩り。
沢沿いの車道を東に向かう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/72/39232a3679b2840717fc41157888250c.jpg)
廃校になった校舎らしい建物↑のある若浜集落から、日野集落へと進む。集落の東端付
近に、日帰り温泉「満願の湯」がある。12年前の巡礼結願の時には立ち寄ったのだが、
今回は通過する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/80/7edc997ce0961e4777f30d1e9c2c1037.jpg)
日野沢川の流れに合わせてS字状に回る車道の途中に、大きな馬頭観世音碑が立って
いた。
幕末の頃、ここ下日野沢村には百頭以上の馬が飼われ、人馬の往復が盛んだったとい
う。しかし当時は道路が悪く、がけから転落して犠牲になる馬も多く、その霊をいたわ
り建てたものらしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/09/8f5167c5738f14b989ed8032e33cab00.jpg)
この馬の字の点は、三つしか無い珍しい文字。馬が働いているときは足の1本は必ず
浮いていることから、生き馬の安全を祈り三つの点にしたのだという。
Sカーブが終わり、T字路で県道44号に合して根古屋橋を渡る。柴岡集落を通過し
て琴平下集落に入り、右からの車道と合するところにあった国神(くにがみ)神社で、
最後の小休止とする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/c0/5078915d2da64b96f04305d8e534fa4e.jpg)
社殿の両脇に立つイチョウの古木がよい彩り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/c6/a5074cce1d204061c15997c8f6a84bfc.jpg)
右からの県道37号を少し進むと、「くりやぜ園」と呼ぶぶどう園がある。駐車場か
らは東から南の展望が広がり、荒川の向こうに穏やかな山容の美の山↓が、その右手に
は逆光の武甲山が望まれる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/0f/8f792420a013eb1cb733332c3c4cd7d9.jpg)
武甲山
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/5b/d7cdda2b505d7fa43aa43c81224fbf6b.jpg)
荒川を渡る車道の栗谷瀬橋の、上流に平行する歩行者専用橋を渡る。橋の周辺からも、
荒川の流れや周辺の秋色の展望がよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/95/b12afcc006b9386f72f278e34f73df23.jpg)
この辺り、皆野町は秩父音頭発祥の地。マンホールのふたのデザインも秩父音頭にな
っていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/28/f674235a9169a5c9155d539f944499dc.jpg)
皆野中の南側の間道を進み、秩父鉄道親鼻駅に15時21分に無事到着し、春からの
7日間の秩父札所巡礼、距離にして約107㎞をすべて歩き終えた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/9c/cd7502ad6ae6e0e75fd84f2f838eba07.jpg)
(天気 快晴後晴、距離 17㎞、地図(1/2.5万) 皆野、歩行地 小鹿野町、
皆野町、歩数 30,800、累積標高差 上り約600m、下り約660m)【完】
帰宅後、32番法性寺で入手してきた「甲牛歳総開帳記念散華(さんげ)」用の台
紙に、それぞれの札所で納経印と一緒にいただいてきた散華34枚を貼る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/3f/d8397e6f3565b833dbba6963292a8f90.jpg)
2度目の秩父札所総開帳を巡ったよい記念品となった。
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前回から1日空けて、秩父札所巡りの最終回に出かけた。
西武秩父駅8時30分発のバスに乗り、一昨日は暗くなって着いた小鹿野町の松井田
バス停に9時5分に下りる。今朝は冷え込んだが快晴で風も無く、結願(けちがん)
(札所巡礼をすべて終える)の日にふさわしい巡礼日和である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/d8/909ec3491faaa9f348247f4c4ce7bbae.jpg)
国道299号を西へ、赤平川の赤平橋を渡り、500mほど先の泉田集落の交差点で
国道に分かれて北に向かう。
二十二夜堂のそばの柿畑から、秩父のシンボル、武甲山(1,304m)の北面が望ま
れる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/98/a50305572363def72c9758a6a722f112.jpg)
奈倉集落の東側の山並みが色づきはじめ、民家の広葉樹の彩りもよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/fd/1ec836fa6e069073bc376b8d7370761c.jpg)
小さい社殿の妙見宮の横を通過して、再度赤平川の奈倉橋を渡る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/fc/775f67b92302b25528e18962e731ed04.jpg)
小坂下集落の畑では、秩父の特産シャクシナを収穫していた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/fa/854dcd03f9c6316940ce3a165739c42a.jpg)
次の桜井集落に、33番札所菊水寺がある。本尊の聖観世音菩薩立像は平安時代末の
もので、埼玉県文化財彫刻部門の指定第1号だという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/aa/ad7afa1a9f784c07cdbb8e8c2061977b.jpg)
本堂の格天井には、古い千社札(せんじゃふだ)がたくさん貼られていた。境内には、
芭蕉句碑や新しい歌碑がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/42/741b5aa8dc7f88f9f7c4976a71eac51d.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/74/3182e2d427f7b5442a829c304a3c183b.jpg)
さらに向かう北方には、緩やかな山並みが長く東西に延びている。取方(とりかた)
集落に、「星音の湯(せいねのゆ)」と呼ぶ日帰り温泉施設が出来ていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/4d/6c3434533d1611e4600ab769278f6420.jpg)
取方交差点を左折して吉田川右岸沿いに回り込み、次の橋を渡り北に向かって緩やか
に上がる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/e6/6d440e9818cf0b2dcabed3d065ee0cc3.jpg)
西から南への展望が開け、日本百名山の↑両神山(1,723m)や、奥秩父の稜線が
くっきりと望まれ、周辺の木々は晩秋の彩り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/7d/035b619ffc4ecd6e50253f8de3344b4f.jpg)
新志(あたらし)集落の清泉寺には、山門を入ったところで本堂に参拝するのみに留
める。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/84/843d1f849e1e9bac99027aece9e92d75.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/d6/0b8ffc636428d5210f524a69d2c46189.jpg)
すぐ先の県道との交差点際にあった「道の駅龍勢会館」に立ち寄り、地元産品の直売
場で少しの買い物をした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/bb/e5c04b5baf46b1c8af6c956b44ebade9.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/35/3ba4c4fb26200c1e21298da04fd84663.jpg)
上郷から元郷へと進み、木製鳥居の神社の前を過ぎる。山ろくにある社殿は小さめだ
った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/6b/4ff6799ef4a12c2ac1c38d625cde7679.jpg)
県道37号に合し、お堂としては珍しい、平石(ひらなめ)馬頭尊堂下まで進む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/5c/d3b6597d44b9ee7a382ae037aa231760.jpg)
弘化4年(1847)の竣工で、お堂の周囲や正面の向拝(こうはい)を飾る精巧な
彫刻は、当時の熊谷の腕利きの彫刻師の作らしい。やはり歩いて34番水潜寺(すいせ
んじ)に向かうという、ご夫婦と単独行の男性が休憩していた
お堂の横を左折し、南西に向かう車道は緩やかな上り道。路傍に古い百万遍供養塔な
ど、3体の石仏が並んでいた。
1車線の車道はその先の藤芝集落でV字状に折り返すのだが、供養塔の先から右へ、
ショートカットする巡礼道の表示があったので、小さい流れの橋を越えてその斜面を上
がることにする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/72/05a915764a144c1300185a1a298a765a.jpg)
新しい双体道祖神の前を通過し、巡礼道はジグザグに上がる。笠を被った石塔の先で、
ショートカットした車線に戻った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/8f/1ae8c3920728507a3a725faf02458060.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/dd/2e8494264cffe22fbf1620914b7275b1.jpg)
車道を下って最後の小集落、母沢(たのぶさわ)に入った。家並みの尽きる辺りま
で上がると、34番水潜寺への巡礼道の標柱が立っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/47/c1ecfce725f6579f7c7b4c5fbd96c3f9.jpg)
札立峠(ふだたてとうげ)までは標高差約170mの上り。小休止して持参のパンを
食べ、水分補給をする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/70/22d02bfd67e80d4aaac7918a501d9ef6.jpg)
明るい広葉樹林の中の上りが続くので、息の上がらぬ程度のペースでゆっくりと進む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/3f/e8b795c26aea437230a4bcbf05d11758.jpg)
一か所だけ樹林が切れて、奥秩父の山並みの展望が開けた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/f2/a5964f816c44ba3fcf3a801f72df463a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/b4/ab2f349755ca0289d8bfafc91d4319ad.jpg)
峠の近くは杉林が増え、細い流れの水場を過ぎる。ほどなく巡礼道最後のピーク、標
高約550mの札立峠に、予想より早い12時25分に上がることが出来た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/e7/e224a4215b386c705b8a5172f33318e1.jpg)
峠からの展望はない。東に延びる破風山(626.5m)への稜線に少し上がり、目
の上の紅葉を眺めながら昼食にした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/f6/cbaa9757adedab9af0b215832f1e1bfc.jpg)
25分で昼食を終え、北に伸びる水潜寺への下りにかかる。少し下って、昼食中に破
風山から下りてきたハイキンググループがゆっくり下るのを追い越し、さらに別の小グ
ループも抜く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/b6/3150a5c3a6dcb5f743544c31a4d8a16a.jpg)
夏の大雨で崩落したのか、たくさんの杉の倒木の横を通過する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/e4/6329ded5d8baa2e5e77b1716da733777.jpg)
小さい流れ沿いとなり、渡渉したりしてさらに下ると、眼下に水潜寺の屋根が見下ろ
せ、新しいお地蔵さんがねぎらってくれていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/22/481dea7fcdb14aca68d72e7cf14a3820.jpg)
秩父三十四霊場、日本百観音霊場(西国、坂東、秩父)の結願寺である水潜寺に、
13時24分に着いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/11/7a28187c60f9830091906aa5403d6e96.jpg)
3月12日(水)に秩父鉄道和銅黒谷駅をスタートして、1番札所から始めてから延
べ7日間の秩父札所巡りも、無事歩き終えて結願の日を迎えることが出来た。
観音堂に上がり、室町時代の作と伝わるご本尊の千手観音に御礼の参拝をして、納経
所で御朱印をいただく。観音堂の傍らに流れ落ちる「水くぐりの長命水」でのどを潤し、
そばの「水かけ地蔵」に3杯の水をかけて、もう少し元気でいられるようあわせて祈る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/a6/35ca9d94dec27281e3480a394287c0af.jpg)
北向き斜面で陽の差さぬ境内の一隅に、冬桜が開花し始めていた。13時37分に寺
を後にする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/77/d1a0a13270a83f3c93933cf73bca9319.jpg)
北に少し下ると日野沢川沿いの車道に出た。バス停そばの数本のモミジがよい彩り。
沢沿いの車道を東に向かう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/72/39232a3679b2840717fc41157888250c.jpg)
廃校になった校舎らしい建物↑のある若浜集落から、日野集落へと進む。集落の東端付
近に、日帰り温泉「満願の湯」がある。12年前の巡礼結願の時には立ち寄ったのだが、
今回は通過する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/80/7edc997ce0961e4777f30d1e9c2c1037.jpg)
日野沢川の流れに合わせてS字状に回る車道の途中に、大きな馬頭観世音碑が立って
いた。
幕末の頃、ここ下日野沢村には百頭以上の馬が飼われ、人馬の往復が盛んだったとい
う。しかし当時は道路が悪く、がけから転落して犠牲になる馬も多く、その霊をいたわ
り建てたものらしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/09/8f5167c5738f14b989ed8032e33cab00.jpg)
この馬の字の点は、三つしか無い珍しい文字。馬が働いているときは足の1本は必ず
浮いていることから、生き馬の安全を祈り三つの点にしたのだという。
Sカーブが終わり、T字路で県道44号に合して根古屋橋を渡る。柴岡集落を通過し
て琴平下集落に入り、右からの車道と合するところにあった国神(くにがみ)神社で、
最後の小休止とする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/c0/5078915d2da64b96f04305d8e534fa4e.jpg)
社殿の両脇に立つイチョウの古木がよい彩り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/c6/a5074cce1d204061c15997c8f6a84bfc.jpg)
右からの県道37号を少し進むと、「くりやぜ園」と呼ぶぶどう園がある。駐車場か
らは東から南の展望が広がり、荒川の向こうに穏やかな山容の美の山↓が、その右手に
は逆光の武甲山が望まれる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/0f/8f792420a013eb1cb733332c3c4cd7d9.jpg)
武甲山
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/5b/d7cdda2b505d7fa43aa43c81224fbf6b.jpg)
荒川を渡る車道の栗谷瀬橋の、上流に平行する歩行者専用橋を渡る。橋の周辺からも、
荒川の流れや周辺の秋色の展望がよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/95/b12afcc006b9386f72f278e34f73df23.jpg)
この辺り、皆野町は秩父音頭発祥の地。マンホールのふたのデザインも秩父音頭にな
っていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/28/f674235a9169a5c9155d539f944499dc.jpg)
皆野中の南側の間道を進み、秩父鉄道親鼻駅に15時21分に無事到着し、春からの
7日間の秩父札所巡礼、距離にして約107㎞をすべて歩き終えた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/9c/cd7502ad6ae6e0e75fd84f2f838eba07.jpg)
(天気 快晴後晴、距離 17㎞、地図(1/2.5万) 皆野、歩行地 小鹿野町、
皆野町、歩数 30,800、累積標高差 上り約600m、下り約660m)【完】
帰宅後、32番法性寺で入手してきた「甲牛歳総開帳記念散華(さんげ)」用の台
紙に、それぞれの札所で納経印と一緒にいただいてきた散華34枚を貼る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/3f/d8397e6f3565b833dbba6963292a8f90.jpg)
2度目の秩父札所総開帳を巡ったよい記念品となった。
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