2019年7月7日(日)
しばらくつゆ空が続き、カントリーウオークグループの例会の今日も小雨模様で気温も
20℃前後で涼しい。そのためか、集合地の京王高尾線の終点、高尾山口駅に集まったの
は6人だけだった。
今回はこの時期を考慮してカントリーウオークではなく、ケーブルで高尾山に上がり、
林間を下ろうというのが担当のTさんの企画である。
駅前広場には高尾山の大きな案内図がある。
駅前の観光協会で高尾山マップやコースマップなどもらう。霧雨模様だが傘を差すほど
でなく、10時10分頃スタートした。沿道のアジサイが雨模様でみずみずしい。
== ケーブルで中腹まで上がって高尾山頂へ ==
西へ200m前後進んでケーブルカーとエコーリフトの上り口、清滝駅に行き、10時
30分発ケーブルカーに乗る。
私は高尾山には6回ほど来ているが、ケーブルに乗ったの初めてかもしれない。
標高201mから高低差270mを最大斜度31度という日本一の急勾配でちょうど1
㎞の距離を上がり、標高472mの高尾山駅に6分ほどで着いた。
駅前広場からは北側の展望が開ける。遠望は利かないが、周辺の山並みや中央道と圏央
道との八王子ジャンクションなどが望まれる。
この先は、山頂への主要路、1号路を約1・8㎞の緩やかな上り道。しっとりした沿道
にヤマユリが咲き出す。
すぐ先で今度は南側の展望が開け、ガスで霞む八王子の市街地が見下ろせ、ガスの上が
る重畳たる周辺の稜線が望まれる。
その先も沿道にはアジサイがあちこちで花を見せ、アカショウマも多い。
少し進んでサル園・野草園前を過ぎると杉の古木が増える。その中に、八王子市天然記
念物で高さ37m、目通り幹囲約6m、樹齢約450年という「たこ杉」があった。
山門を入ると左手に古い社殿があり、柱に「腰痛平癒」と「健脚祈願」と記されていた
ので手を合わせる。その先、道の両側に朱塗りの灯ろうが立ち並ぶ。
下草には、オオバジャノヒゲと呼ぶ白い小さな花が咲いている。
Y字路となり、左手は男坂か直線の急階段が伸びているので右手の緩傾斜の道を進む。
両側の国有林は「高尾山自然休養林」で、レクリェーションの森に指定されている。樹
齢千年近いのも残る「高尾山杉並木」は東京都指定天然記念物でもある。
それら杉並木は多くの人たちの杉苗志納金により維持し植え続けられているようで、志
納者の名札が延々と続き、地元八王子に住む歌手・北島三郎さんの名もあった。
間もなく高尾山薬王院の大きな仁王門を入る。
独特の風貌の「高尾山の天狗さま」が並び、手洗い所には金色の八大龍王が立ち、隣接
のお堂には結縁の願をかけたたくさんの鈴が吊されている。
修行大師堂と御札所の間を抜けた背後の高みには、薬王院の本堂↑や鐘楼、愛染堂、聖
天堂などが配置され、鐘楼の四隅の柱には龍の精巧な木彫が施されていた。
延宝5(1677)年の薬師堂炎上による類焼後後に再建されたと推定される大師堂は、
都の有形文化財。
少し上がって左手に立つ本社は飯縄権現堂とも呼ばれ、向拝(こうはい)や虹梁(こう
りょう)、海老梁(えびはり)などの精巧で色鮮やかな絵模様彫刻が素晴らしい。やはり
都の有形文化財である。
さらに1号路の石段を上がる。最奥の奥の院・不動堂は17世紀後半頃の建立と推定さ
れ、こちられも都有形文化財。
その先は少し下りとなり、この辺りではガスが濃くなり周辺も霞んできた。
最後の石段を上り、高尾山頂十三州大見晴台の広場に11時55分に着いた。
標高599.2mの二等三角点があり、高尾山頂の標柱も立っている。よく晴れた日な
ら、富士山をはじめ相模湾や房総の山々など十三州が望めるというが、今日は全く無理。
晴天の休日には外国人を含めて大変な人で埋まるはずだが、今日はわずかなグループの
み。西側の高尾ビジターセンター横のテーブルとベンチが空いていたので昼食としたが、
霧雨模様となる。
40年前のこどもの日、勤務先の有志で来た時には、ここでくさやを焼いて皆で食べた
ことを思い出す。来訪者の激増している現在では考えられないことだろう。
ベンチ横にもアジサイが咲き、「富士までに およぶ雲海 平けつゝ 大見晴らしの 朝鳥の
こゑ」と刻まれた日本野鳥の会創立者、中西悟堂の歌碑もある。
昼食を終え、記念撮影をして12時32分に下山にかかる。
== ぬかるみの稲荷山路から谷間の6号路を下る ==
下りは、幾つかのルートのうちで最南端の稜線を下る稲荷山コースを下ることにした。
いきなり急傾斜の木の段が続き、慎重に下る。木の段が終わりやれやれと思ったら、そ
の下はぬかるみ道となる。木道も少しだけあったが、木の根や水溜まりが多く、傾斜もあ
るので滑らぬよう慎重に足を運ぶ。
少し下ると谷間の6号路へのトラバース路があるが、倒木があるとの表示も。でも、ぬ
かるみ道よりもと6号路に回ることにした。
倒木はすぐ近くだったが切断してあり、難なく越えることができ、間もなく谷筋に下り
た。
ぬかるみからは解放されたが、こちらにも岩や木の根がむき出たり、小さな流れを横切
るなど、歩きにくいところが何か所かある。
それらをクリヤして下るうちに、次第に歩きやすくなってきた。雨に濡れてしっとりし
た樹林、たっぷりとフィトンチッドを感じながら下って行く。
かなり下って行くと、左下に琵琶滝が見えてきた。滝のそばにお堂があり、お堂の前に
は綱が張られていて、滝のそばには行けない。
傾斜が緩んでさらに下り、水量の増えた流れを見下ろしながら進む。
古いお地蔵さんがたくさん並ぶ前を過ぎて間もなく、乗車したケーブルカーの清滝駅前
に出た。
ゴールの京王高尾線高尾山口駅には14時38分に戻る。
この日の八王子市の最高気温は21.4℃。梅雨時とはいえ季節外れの涼しさで、霧雨
に少しは濡れたとはいえ、7月例会としては歩きやすい一日だった。
、
(参加 6人、天気 曇一時小雨、距離 6㎞、地図(1/2.5万)、八王子、歩行地
八王子市、歩数 12,400)
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しばらくつゆ空が続き、カントリーウオークグループの例会の今日も小雨模様で気温も
20℃前後で涼しい。そのためか、集合地の京王高尾線の終点、高尾山口駅に集まったの
は6人だけだった。
今回はこの時期を考慮してカントリーウオークではなく、ケーブルで高尾山に上がり、
林間を下ろうというのが担当のTさんの企画である。
駅前広場には高尾山の大きな案内図がある。
駅前の観光協会で高尾山マップやコースマップなどもらう。霧雨模様だが傘を差すほど
でなく、10時10分頃スタートした。沿道のアジサイが雨模様でみずみずしい。
== ケーブルで中腹まで上がって高尾山頂へ ==
西へ200m前後進んでケーブルカーとエコーリフトの上り口、清滝駅に行き、10時
30分発ケーブルカーに乗る。
私は高尾山には6回ほど来ているが、ケーブルに乗ったの初めてかもしれない。
標高201mから高低差270mを最大斜度31度という日本一の急勾配でちょうど1
㎞の距離を上がり、標高472mの高尾山駅に6分ほどで着いた。
駅前広場からは北側の展望が開ける。遠望は利かないが、周辺の山並みや中央道と圏央
道との八王子ジャンクションなどが望まれる。
この先は、山頂への主要路、1号路を約1・8㎞の緩やかな上り道。しっとりした沿道
にヤマユリが咲き出す。
すぐ先で今度は南側の展望が開け、ガスで霞む八王子の市街地が見下ろせ、ガスの上が
る重畳たる周辺の稜線が望まれる。
その先も沿道にはアジサイがあちこちで花を見せ、アカショウマも多い。
少し進んでサル園・野草園前を過ぎると杉の古木が増える。その中に、八王子市天然記
念物で高さ37m、目通り幹囲約6m、樹齢約450年という「たこ杉」があった。
山門を入ると左手に古い社殿があり、柱に「腰痛平癒」と「健脚祈願」と記されていた
ので手を合わせる。その先、道の両側に朱塗りの灯ろうが立ち並ぶ。
下草には、オオバジャノヒゲと呼ぶ白い小さな花が咲いている。
Y字路となり、左手は男坂か直線の急階段が伸びているので右手の緩傾斜の道を進む。
両側の国有林は「高尾山自然休養林」で、レクリェーションの森に指定されている。樹
齢千年近いのも残る「高尾山杉並木」は東京都指定天然記念物でもある。
それら杉並木は多くの人たちの杉苗志納金により維持し植え続けられているようで、志
納者の名札が延々と続き、地元八王子に住む歌手・北島三郎さんの名もあった。
間もなく高尾山薬王院の大きな仁王門を入る。
独特の風貌の「高尾山の天狗さま」が並び、手洗い所には金色の八大龍王が立ち、隣接
のお堂には結縁の願をかけたたくさんの鈴が吊されている。
修行大師堂と御札所の間を抜けた背後の高みには、薬王院の本堂↑や鐘楼、愛染堂、聖
天堂などが配置され、鐘楼の四隅の柱には龍の精巧な木彫が施されていた。
延宝5(1677)年の薬師堂炎上による類焼後後に再建されたと推定される大師堂は、
都の有形文化財。
少し上がって左手に立つ本社は飯縄権現堂とも呼ばれ、向拝(こうはい)や虹梁(こう
りょう)、海老梁(えびはり)などの精巧で色鮮やかな絵模様彫刻が素晴らしい。やはり
都の有形文化財である。
さらに1号路の石段を上がる。最奥の奥の院・不動堂は17世紀後半頃の建立と推定さ
れ、こちられも都有形文化財。
その先は少し下りとなり、この辺りではガスが濃くなり周辺も霞んできた。
最後の石段を上り、高尾山頂十三州大見晴台の広場に11時55分に着いた。
標高599.2mの二等三角点があり、高尾山頂の標柱も立っている。よく晴れた日な
ら、富士山をはじめ相模湾や房総の山々など十三州が望めるというが、今日は全く無理。
晴天の休日には外国人を含めて大変な人で埋まるはずだが、今日はわずかなグループの
み。西側の高尾ビジターセンター横のテーブルとベンチが空いていたので昼食としたが、
霧雨模様となる。
40年前のこどもの日、勤務先の有志で来た時には、ここでくさやを焼いて皆で食べた
ことを思い出す。来訪者の激増している現在では考えられないことだろう。
ベンチ横にもアジサイが咲き、「富士までに およぶ雲海 平けつゝ 大見晴らしの 朝鳥の
こゑ」と刻まれた日本野鳥の会創立者、中西悟堂の歌碑もある。
昼食を終え、記念撮影をして12時32分に下山にかかる。
== ぬかるみの稲荷山路から谷間の6号路を下る ==
下りは、幾つかのルートのうちで最南端の稜線を下る稲荷山コースを下ることにした。
いきなり急傾斜の木の段が続き、慎重に下る。木の段が終わりやれやれと思ったら、そ
の下はぬかるみ道となる。木道も少しだけあったが、木の根や水溜まりが多く、傾斜もあ
るので滑らぬよう慎重に足を運ぶ。
少し下ると谷間の6号路へのトラバース路があるが、倒木があるとの表示も。でも、ぬ
かるみ道よりもと6号路に回ることにした。
倒木はすぐ近くだったが切断してあり、難なく越えることができ、間もなく谷筋に下り
た。
ぬかるみからは解放されたが、こちらにも岩や木の根がむき出たり、小さな流れを横切
るなど、歩きにくいところが何か所かある。
それらをクリヤして下るうちに、次第に歩きやすくなってきた。雨に濡れてしっとりし
た樹林、たっぷりとフィトンチッドを感じながら下って行く。
かなり下って行くと、左下に琵琶滝が見えてきた。滝のそばにお堂があり、お堂の前に
は綱が張られていて、滝のそばには行けない。
傾斜が緩んでさらに下り、水量の増えた流れを見下ろしながら進む。
古いお地蔵さんがたくさん並ぶ前を過ぎて間もなく、乗車したケーブルカーの清滝駅前
に出た。
ゴールの京王高尾線高尾山口駅には14時38分に戻る。
この日の八王子市の最高気温は21.4℃。梅雨時とはいえ季節外れの涼しさで、霧雨
に少しは濡れたとはいえ、7月例会としては歩きやすい一日だった。
、
(参加 6人、天気 曇一時小雨、距離 6㎞、地図(1/2.5万)、八王子、歩行地
八王子市、歩数 12,400)
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小仏峠から高尾山のコース好きで数回歩いたことがあります。
ミシェランが高尾山書いた事も記憶しています。
休日は大変な賑わいのようですが、この日は閑散としていて、静かなハイキングができました。