この格言はアメリカの科学者であり政治家であったベンジャミン・フランクリンの言です。
フランクリン『若き職人への助言』の中で次のように述べている。
『時は金なりということを忘れてはならない。自らの労働により一日10シリング稼げる者が、半日ぶらぶらし、その怠けている間にたとえ6ペンスしか使わなかったとしても、それだけを出費と考えるべきではない。かれはさらに5シリングを使った、というかむしろ捨てたのである。』
しかし、フランクリンは続いて次のようにも述べている。
『信用は金なりということを忘れてはならない。金は増えていくということを忘れてはならない。五シリングを回転させれば、六シリングとなり、さらに回転させれば七シリング三ペンスとなり、ついには1百ポンドともなる。子を生む豚を殺す者は、千代の後までもその子孫の豚を殺したことになる。』
この諺はいろいろな教訓として語られます。
ものすごく即物的な解釈をすると、「時間とお金の関係」は「利息」になります。すなわち、100万円銀行に預けておくとたとえば10年後には105万円になるわけで、まさに、「10年=5万円」→「時は金なり」ということです。
が、ここでは、「時間は資源だ」という趣旨で話をしましょう。
時間を「資源」だと考えると、単に「時間(資源)を節約」すればいいということにはなりません。資源は「利用」しなくては意味がありません。
満員の「通勤特快」で25分ギュウギュウ詰めで10分会社に着く時間を速くするのと、10分プラスの時間がかかっても「快速」でちょっと隙間のある中で35分の本を読む時間をつくるのと、さて、トータルでの時間の使い方はどちらの方が有益かということです。