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Twitterの神々 新聞・テレビの時代は終わった (田原 総一朗)

2011-04-02 09:08:49 | 本と雑誌

 最近大流行のソーシャルメディアである「Twitter」がタイトルに掲げられた本ですが、著者はオールドメディア世代だと目されていた田原総一朗氏。
 その田原氏と、ソーシャルメディアを駆使して活動している三木谷浩史氏・佐々木俊尚氏・津田大介氏・上杉隆氏・堀江貴文氏・夏野剛氏といった面々が語り合います。

 2010年3月、田原氏の看板番組「サンデープロジェクト」の放送が打ち切りになったこと、ちょうどその当時の対談で佐々木俊尚氏に薦められたことがきっかけとなって、田原氏はツイッターデビューしました。田原氏のメディアスタイルの特徴は、「朝まで生テレビ!」や「サンデープロジェクト」に見られるようなライブ感にありましたから、そもそも親和性は高かったのだと思います。

 田原氏は、ツイッターの魅力を津田大介氏との対談の中でこう語っています。

 
(p104より引用) 田原 僕はね、本当はITなんてろくに分からない。だけど、ツイッターをやってハマリ込んだ。一つつぶやくと100くらい返信がくるんです。いろんな考え方があって、もちろん揚げ足取りのあるんだけど(笑)、面白いなぁと。

 
 ここで言われているように、ツイッターの魅力は強力な拡散力リアルタイムのレスポンスにあります。しかしながら、こういった魅力を最大限に享受できるのは、やはりこの世界での著名人に限られるというのが現状でしょう。ふつうの個人ベースの場合、少々つぶやいたところで反応が返ってこないのが通常です。

 このままツイッターが浸透していくのか、それともより密着度の高いSNSであるfacebookに軸足が移っていくのか、あるいはまた共存共栄していくのか・・・、非常に興味深いところです。

 ところで本書ですが、私は「タイトル」を勝手に誤解していました。「Twitter」をテーマにした論考かと思いきや、そうではありませんでした。
 大半はTwitterをいろいろな意味で発信メディアとして有効に活用している「ネット有名人」と田原氏との対談集です。週刊誌的なネタもあれば、今までも散々語りつくされているような内容も多く見られます。それこそ、Twitterでフォローしていれば十分かもしれません。

 とはいえ、第3章の「ツイッター激論シンポジウム」では、「アジェンダ設定力」とか「ツイッター送金」といった興味深い議論もいくつかありました。
 そういう中で、東京新聞の長谷川幸洋氏のコメントを、改めての指摘として書き留めておきます。

 
(p270より引用) いろんなパーツとしては、いい技術があったりいいアイデアがあったりするんだけれど、それを全部まとめて一つの政策体系なり商品・プロダクトにまとめていく力、いわば大きなデザイン力が決定的に欠けているんじゃないですかね。

 
  「構成力」「構築力」・・・、プロデュースする力は大事です。
 
 

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