かなり以前に読んでいた内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。
ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “シリーズ全作品制覇” にトライしてみようと思い始ました。
この作品は「第24作目」です。今回の舞台は “鞆の浦(広島県)”。
小説なのでネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、首謀者の動機はかなり強引な感が否めない反面、地元警察の絡み方は淡白な扱いでかなりチグハグな印象を受けます。どうにも今一つ読み応えには乏しい作品ですね。
ただ、珍しく作者の内田さんが本人役で登場しているところがウリ?でしょうか。
さて、取り掛かってみている “浅見光彦シリーズ制覇チャレンジ”、それほど強い意志をもって完遂しようとも思っていませんので、まあ、“どこまで続くことやら”です。
次は、「志摩半島殺人事件」ですね。
2024年に配信された長編ドラマです。
シーズン1に続いて観てみました。
まだ結末までには至っていないファンタジー大作です。
正直な印象では、シーズン1に比較してかなり中弛み感が否めませんが、しっかりしたストーリーと映像品質であることは変わりません。
続編はいつになることやらですが、気長に待ちましょう。
少し前に、アンソニー・ホロヴィッツの作品を初めて読みました。彼の代表作として評価の高い「カササギ殺人事件」ですが、正直、私にはあまり響きませんでした。
とはいえ、ホロヴィッツはともかく当代の人気作家ですから、私ごときが一冊読んだだけでどうこう言うのはあまりに烏滸がましいということで、改めて手に取ってみたのがこの作品です。
ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、確かに、こういった「犯人当て」にフォーカスし、その他の装飾を捨象したコンセプトのミステリーも面白いですね。
起こった事件自体はありふれた姿形をしていますし、物語も、ひとつの事件が起こったあと、その後あれこれと奇を衒ったエピソードが発生するわけではありません。探偵役の主人公が、淡々と容疑者たちから証拠集めを行って、最後、アガサ・クリスティ原作の映画作品のように鮮やかに “謎解き” を披露するという極めてオーソドックスなスタイルです。
ただ、その伏線の織り込みと回収が抜かりなく、さらにそれらの解釈が緻密で納得感十分であることは十分感得でしましたし、そのあたり、とても “丁寧なプロット” のもとに書かれた作品だという印象を受けました。
なるほど、アンソニー・ホロヴィッツが実力派の人気作家であることは首肯できますね。
1977年に公開されたアメリカ合衆国・西ドイツ合作映画です。
設定はかなり乱暴ですが、この時期にこういったモチーフの作品を製作・公開できるというのは、ある意味素晴らしいことかもしれません。
いつものアメリカ映画のように大統領はヒーローとして描かれていますが、ラストは予想どおり現実的で、このあたりもしっかりとメッセージ性を残していますね。
2010年に制作されたフランス映画です。
分かって言っているわけではありませんが、いかにもといった感じの“フレンチ・テイスト”のストーリーであり演出です。
カトリーヌ・ドヌーブが主人公を演じた“コメディ”ですが、観て感じた印象よりもずっと新しい作品なんですね。舞台となった時代感や発しているメッセージから、1970年代あたりのものかと思いました。