せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

ノマディック美術館

2007年06月04日 | アート・文化

昨日、坂茂氏設計の紙の建築の空間を感じてみたくてノマディック(放浪する)美術館に足を運ぶ。紙の柱は強度的に太くなるという。これまでメディアでしか見たことがなく、果たして美しいのか?とやや疑問も感じていたのだが、実際に観てその空間に身を置いてみると、太さはかえって厳かな感じを出しているようにさえ感じた。柱と梁の組み合う部分に照明も当たり、神々しさを十分に演出。展示作品の写真の持つイメージとぴったりとマッチングしているのはさすが。建築雑誌によれば、仮設建築物とはいえ、一つ一つ部材の長さやボルトも違い組み立ては難航したらしい。予算もかかっている。紙の柱の搬入が天気次第ということも。日本でのオープンが梅雨の天気の良いこの時期というのはその為か?!Img_0009_1
Img_0011 展示作品はグレゴリー・コルベール氏の動物と人のコラボレーションの写真であったがその印刷も和紙に。写真集の装丁もナポレオンの結婚式の招待状に使った紙だとかで、非常に紙にこだわっているようだった。「紙」へのこだわりが今回のプロジェクトのキーワードの一つだったのであろう。