マイケル・ルイス著、『世紀の空売り 世界経済の破綻にかけた男たち』をよーやく読み終えました。
本作を原作とする映画が公開される二週間前ぐらいに購入して、公開される前には読み終えるつもりだったんだけど、結局読み終わるのに一ヶ月ぐらいかかっちゃいました。
めちゃめちゃ面白かったです。
元々マイケル・ルイスの著作にハズレなしと思っているのですが(といっても全著作を読んだわけではないです)、これは彼の著作の中でも最高傑作ではないかと思います。
経済に少しでも興味がある方にはお薦めです。経済学部に所属している大学生は必読の書と言ってよいでしょう。
ただし、誰にでもお薦めかというとそんなこともなく、まず何といっても難しい!それに長い!読み終わるまでに相当気力を要すること請け合いです。購入するのはそれなりの覚悟が必要です、、、って脅しちゃったりして。笑。
さて、本作の感想は基本的に映画を観たときと同じです(映画のレビューはこちら)。
一言で言えば、経済ってわけがわからんもんだよな、ってことですね。笑。
なので今日はそこら辺のことは省いて原作と映画の差異についてごく簡単に述べます。
まず映画のポスターを見ると4人の役者が写っています。
右から、スティーブン・カレル、クリスチャン・ベール、ライアン・ゴズリング、ブラット・ピットの4人です。
このうちクリスチャン・ベール演じるマイケル・バーリは原作での名前もマイケル・バーリです。人物像も原作と映画ではさほど大きな違いはありません(ただし、映画ではパーリの疾患について触れていませんが)。
次にスティーブン・カレル扮するマーク・バウムは原作ではスティーヴ・アイズマンなんです。人物像も同じです。
「Why?」って感じですよね。何ゆえスティーブがマークに変更されなければならないのか。
おかげで、自分は原作を読んでいて、このスティーブって男、映画のマークにソックリだなぁ、それにしてもマークはいつになったら登場するんだろう?というようなアホなことを考えていましたよ。
ライアン・ゴズリング扮するジャレッド・ベネットは原作ではグレッグ・リップマンと言います。やはり人物像は同じ。
ややこしいのは、ブラット・ピット扮するベン・リカートは原作でもベン・リカートなのですが、人物像がまったく異なる、ということです。原作のベンは映画ほど印象的なキャラではありません。
映画は原作をそのまんま忠実に再現しないといけないとは考えていませんが、キャラによって名前と人物像が同じだったり、異なったりするのはちょっと混乱しますよね。
特にマイケルというキャラが既にいるのにスティーブをマークという名前にするのは甚く感心しません。何しろマイケルは作中「マイク」と呼ばれているのですから。この変名は意味不明と言ってよいと思います。
また、映画のレビューのときも述べましたが、映画のサブタイトルである「華麗なる大逆転」は本当に作品にそぐわないな、原作を読んであらためてそのことを強く思いました。
主要な登場人物たちは全員サブプライムローン市場の崩壊によって超のつく大金を得るのですが、一人として幸せになったものはいないですからね。
せめて「世紀の大逆転」にすればよかったのに…。
そして、本書を購入して初めて知ったこと、それは本書の訳者である東江一紀がすでに亡くなっていたことですね。
本書が傑作たり得たのは訳者である東江一紀の力量によるところが大きいと思うので非常に残念です。享年62歳だそうですよ。訳者としてまだまだこれからじゃないですかねぇ。
本当に残念です。
以上です。
本作を原作とする映画が公開される二週間前ぐらいに購入して、公開される前には読み終えるつもりだったんだけど、結局読み終わるのに一ヶ月ぐらいかかっちゃいました。
めちゃめちゃ面白かったです。
元々マイケル・ルイスの著作にハズレなしと思っているのですが(といっても全著作を読んだわけではないです)、これは彼の著作の中でも最高傑作ではないかと思います。
経済に少しでも興味がある方にはお薦めです。経済学部に所属している大学生は必読の書と言ってよいでしょう。
ただし、誰にでもお薦めかというとそんなこともなく、まず何といっても難しい!それに長い!読み終わるまでに相当気力を要すること請け合いです。購入するのはそれなりの覚悟が必要です、、、って脅しちゃったりして。笑。
さて、本作の感想は基本的に映画を観たときと同じです(映画のレビューはこちら)。
一言で言えば、経済ってわけがわからんもんだよな、ってことですね。笑。
なので今日はそこら辺のことは省いて原作と映画の差異についてごく簡単に述べます。
まず映画のポスターを見ると4人の役者が写っています。
右から、スティーブン・カレル、クリスチャン・ベール、ライアン・ゴズリング、ブラット・ピットの4人です。
このうちクリスチャン・ベール演じるマイケル・バーリは原作での名前もマイケル・バーリです。人物像も原作と映画ではさほど大きな違いはありません(ただし、映画ではパーリの疾患について触れていませんが)。
次にスティーブン・カレル扮するマーク・バウムは原作ではスティーヴ・アイズマンなんです。人物像も同じです。
「Why?」って感じですよね。何ゆえスティーブがマークに変更されなければならないのか。
おかげで、自分は原作を読んでいて、このスティーブって男、映画のマークにソックリだなぁ、それにしてもマークはいつになったら登場するんだろう?というようなアホなことを考えていましたよ。
ライアン・ゴズリング扮するジャレッド・ベネットは原作ではグレッグ・リップマンと言います。やはり人物像は同じ。
ややこしいのは、ブラット・ピット扮するベン・リカートは原作でもベン・リカートなのですが、人物像がまったく異なる、ということです。原作のベンは映画ほど印象的なキャラではありません。
映画は原作をそのまんま忠実に再現しないといけないとは考えていませんが、キャラによって名前と人物像が同じだったり、異なったりするのはちょっと混乱しますよね。
特にマイケルというキャラが既にいるのにスティーブをマークという名前にするのは甚く感心しません。何しろマイケルは作中「マイク」と呼ばれているのですから。この変名は意味不明と言ってよいと思います。
また、映画のレビューのときも述べましたが、映画のサブタイトルである「華麗なる大逆転」は本当に作品にそぐわないな、原作を読んであらためてそのことを強く思いました。
主要な登場人物たちは全員サブプライムローン市場の崩壊によって超のつく大金を得るのですが、一人として幸せになったものはいないですからね。
せめて「世紀の大逆転」にすればよかったのに…。
そして、本書を購入して初めて知ったこと、それは本書の訳者である東江一紀がすでに亡くなっていたことですね。
本書が傑作たり得たのは訳者である東江一紀の力量によるところが大きいと思うので非常に残念です。享年62歳だそうですよ。訳者としてまだまだこれからじゃないですかねぇ。
本当に残念です。
以上です。