けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

初負けですが

2009-08-01 09:59:14 | football

Peace Cup Semi Final
Juventus 2-1 Real Madrid C.F.

ユーヴェの得点:カンナバーロ(3)、サリハミジッチ(49)
マドリーの得点:クリスチアーノ・ロナウド(PK=40)

GK:デュデク
DF:右からミゲル・トーレス、ペペ、メツェルダー、ドレンテ
MF:ラス、グティ(79, ガゴ)、グラネロ
FW:クリスチアーノ・ロナウド、ベンゼマ(72, イグアイン)、ラウル(72, ネグレド)


試合開始前、サー・ボビー・ロブソンと、マジョルカでのETAのテロにより殺害されたグアルディア・シビルの2人のために、1分間の黙祷。


カンナバーロ久しぶりー、と思ったら、なんと開始3分で失点。デルピエロのFKから、カンナバーロのカベッサで。実は後半も、開始4分で失点するのです。これもセットプレーから頭で。どうもまだセットプレーの守備にまで手が回っていないようです。MARCAの見出しに「Problema en el aire:空中に問題が」とあったように、セットプレーからハイボールを競るところでやられている…というか、高さで負けたというよりも、マークがちゃんと着いていないとか、目測誤ってるとか、置き去りにされてるとか……開幕までにはもうちょっと練習してください。

試合は、まだまだパスで崩していくには時間がかかりそうな感じ。必然的に、Cロナウドやドレンテ、グティなどが、ドリブルして長めにボールを持たざるを得ないような状況が目に付きました。つながせてもらえる場所は良いけれど、エリアに近づくとなかなか切り崩せない。タイミングを計って飛び込むとか、前へ飛び出すとか、そこに合わせられるようにボールを入れるとか……要するに連携ですね。最後の辺りで、右のCロナウドが入れたボールと、イグアインが行きたかった場所が合わなくて…なんてシーンもあったりして。まだまだ時間が必要かな。
でも、やっぱり時々「おお」っていうシーンもあるんです。グラネロとCロナウドは合ってるなあと思うし。グラネロはこの試合でも引き続き良くて、特に左サイドに出てそこからボールを中に入れようとする動きなんか好きだなー。クロスもCKも良質。前線だと、ラウルが中で身体を張ってがんばってたな、と思います。マドリーの得点、ペナルティのは、Cロナウドからボールを受けたラウルが、エリア内でボールを持って進んでいくところを、実にきれいに脚を刈られたため。

ユーヴェもお互い様ではありますけど、やっぱり疲労の影響もあるだろうと思います。後半はラスをはじめとして疲れが出てきて動きが落ちたように見えました。ベンゼマもちょっと元気がなかった。アルイティハド戦とキト戦は中1日しか空いてなかったし、このユーヴェ戦までは中2日。しかも試合を行ったサンチェス・ピスファンのピッチが本当にひどかった。選手が踏ん張ったりボールを蹴ったりするたびに砂が舞う。最初は水がたまっているのかと思ったくらい、選手の足元に白いものがぶわっと立ち上るのです。途中でカメラもピッチをアップにしましたが、もうボソボソで、あちこちで芝がめくれたり土がえぐれたり。足に悪そうでした。

で、中盤にも前線にも疲労があるようだな…と思っていたのですが、この試合の交代は少し遅めでした。ペジェグリーニの意図はちょっとわかりませんが(プレカンで何か言うかも)、最初の交代が72分、まもなく後半30分というところですから。前の試合で打撲を負っていたベンゼマはもう少し早く代えても良かったかもしれません。交代で出てきたイグアインとネグレドも、連携の問題か残り時間の少なさの問題か、あまり印象を残せなかった感じでした。ちょっと気になるのはイグアイン。ここまでのプレシーズン4試合に出場したFWの中で、まだ得点できていないのはイグアインだけなんですね。そのことがペジェグリーニの判断に大きな影響を及ぼすことはないでしょうが、でもたぶん選手個人としては気になっているだろうと思います。イグアイン自身がどう思っているかはもちろんわかりませんが、でも何かナーバスになっているような印象がありました。

あと、プレシーズンマッチとしてはちょっといただけない荒れ方でした。だいたい開始1分で、カモラネージがドレンテにボディブローを食らわしたところから始まってるんだよな……。ドレンテvsカモラネージは最後まで遣り合っていたし、それ以外にもドレンテは削られ転がるのが目立ちました。でも、一番ひどかったのが試合終盤の、グリゲラのCロナウドに対するファウル。完全に無防備になってる膝に、ほぼ正面からスパイク裏入れられてましたからね。かなり痛そうでしたが、そこが強いというか、ちゃんとその後立ち上がって歩き、最後までプレイもできていたのがすごい。マドリーがやられた話ばかりですが、逆を言うなら、ミゲル・トーレス。はっきりと良くなかったと思います。プレイもラフで、特に後半に不用意で不必要なファウル、ボディコンタクトが気になりました。アルベロアが加入し、移籍の可能性も持ち上がっているようで、少しメンタル面でよくない状態なのかも。



細かい点を箇条書き。
○レフェリーがなかなか出てこないので、ハーフタイムが20分くらいありました
○前半に笛を吹いたステファン・ヨハンソン主審にフィジカル上の問題が生じ、第4の審判、アロン・イェフトさんに交代しなければならなかったとのこと
○グティは79分にベンチに下がりました。下がったあとは右膝の辺りをアイシング。フォローされた映像を見ると、何か違和感があったようで、自らペジェグリーニに交代を訴えていました。
○グティに代わって入ったのは、妙な髪のくくり方をしたガゴ。アンダルシア、暑いからか(22時30分時点で気温29度)
○ラウル交代後、カピタンマークはグティが付けたわけですが、その後どこへ行ったのか……
○ラウル→グティ→(イケル→サルガド…あとルートとかディアラとか…)→メツェがつけた!


総括
負けましたが、まあ良いんじゃないでしょうか。2点入れられて負けておいてこんなことを言うのは変かもしれませんが、ディフェンスが悪くなかったのも嬉しい。ペペがユーヴェのアマウリをよく抑えていたし、メツェもすごく落ち着いて守備に当たっている。おまけに2人とも攻撃に参加してくるという、非常によくできたディフェンダーたちです。ラテラルも、今日はトーレスがあまり良いとは思えませんでしたが、逆側ではドレンテが攻撃も守備もよくがんばっていたと思います。あの運動量はすごいと思う。この後ラテラルにはスペイン代表の2人が入ってきて最終的にどうなるかはまだわかりませんが……。
攻撃の組み立てのほうも、ペジェグリーニのやりたいことを実現するにはまだまだ時間はかかるだろうし、そう覚悟していないといけないかと思います。見ていて、確かにまだ雑だったり手詰まりでどうにもならない状況もありますが、それでも期待して待っていようと思える。この組み合わせは良いとか、この動きができるようになったら良いんじゃないかとか、ま、楽しいです。


特筆
さすがだなあと思ったのが、クリスチアーノ・ロナウドのメンタル。スコアが2-1で敗色濃厚でも、最後までブッフォンとボール確保を争い、なにが何でもキープしようと食らいついていく姿勢。手の抜かなさ。ラウルに通じるものがあるなと思いました。結果次第なところもあるかもしれませんが、そういうキャラクターは、ベルナベウの人々からも愛されるんじゃないだろうか。


すっかり懐いたらしい