この笑顔。カピタンで先頭で入ってくるなんて、嬉しい驚きでした。相変わらずの優しいパス。なんであんなふうにできるんだろうなあ。自分でゴールも決め、さらにイケルと1対1になるチャンスまで…入らなくて助かりましたが(一説には、バレロンはシュート下手とも言われる)。
交代で下がる時、ベルナベウから拍手が送られたのも嬉しかった。マドリディスタと言えども、あんなパスを出しゴールまで決めちゃうバレロンが大好きなんだろう。
09/10 Liga Espanola 1a division Jornada 1
Real Madrid C.F. 3-2 Deportivo de la Coruna
マドリーの得点:ラウル(26)、クリスチアーノ・ロナウド(35=PK)、ラス(61)
デポルの得点:リキ(30)、バレロン(47)
GK:ヒゲを生やしたイケルみたいな人
DF:アルベロア、ヒゲが生えてるけどアルビオルと視認できる、ガライ、マルセロ
MF:ラス、ヒゲが生えてるけどシャビ・アロンソ、カカ(83、グティ)、クリスチアーノ・ロナウド
FW:ベンゼマ(74、イグアイン)、ラウル(64、グラネロ)
とにかくだいぶ中身が入れ替わっているし(先発11人中、新人さんが7人)、キーになる扱いの選手が3人もリーガ初体験なわけですから、しばらくは様子見していくしかないか。リーガへのフィット感は、ベンゼマ、カカ、Cロナウドの順に感じる。仕事のシンプルさとか、そういったことにも関わるのかもしれないけど。ベンゼマは決定的な仕事ができる、でも印象が薄くなる時間もまだまだある。
カカは、この試合では、一番印象が強く感じました。惜しいシュートも何本も打っていたし、1点目のラウルのゴールは、ベンゼマからカカにパスが出て、カカのシュートがポストに当たって外れたところをラウルが詰めたもの。中へ中へ、というカカの指向性が結果として良いのかどうかわかりませんし、ところどころ、球離れが悪いのも気にはなるけど、でも全体としては良かったと思う。
Cロナウドは、良さがでるのに、もうしばらくかかりそうな気もする。残念ながら、ドリブルはリーガの試合ではそんなに有効にはならないかもしれない。ボールを持ったない状態で、縦へ抜けてボールをもらうとか、もっとゴール前に迫るとか、フィジカル強いんだからそういう迫力ある動きが見たいです。
ま、ともかく勝ちました。全体としては、まず前方が混雑している点。4人がべったり前にいるような印象すら受けてしまいました。ラウルが下がったり、ベンゼマが開いたり、いろいろ動きの工夫はあると思うけど。パスは回せているし、サイドへボールを出したりして揺さぶりをかけてもいる。でも、切り崩して中へ、最前線へ飛び込んで…というのがもう少し見たい。デポルのディフェンスが優秀だったということか。
ピボーテ2人は素晴らしかったと思う。守備の負担が減ったせいか、ラスが積極的に前線に近づき配球していたし、ゴールまで決めました。トロフェオ・ベルナベウのあれはスーペルゴラッソでしたが、今日の試合のも実に見事なゴラッソ。良いものもってたんだねえ。
守備は…2失点してしまいましたからね。プレシーズンからセットプレーが危険といわれ、シーズンインして再びセットプレーからの失点。デポルがトリッキーなやり方をしてきて対処に混乱した…という言い訳もあるかもしれませんが、セットプレー後の守備で、2人もフリーにしてどうする。2失点目は、HT明けの気の緩みか。アルビオルがサイドに釣り出され(しかしクロスは止められず)、バレロンのシュートの前に身体を張るのはガライとマルセロ。ガライ、倒れこむの早過ぎないか。
ラウルはなぜ60分そこそこで代えられたんだろう。まだ馴染まない新加入選手たちの中で、結局また下がってきたり、高い位置からボールにプレスをかけたり、縦にボールが入るのにあわせてきちんと飛び出しもするし、少しサイドに流れてベンゼマ(カカだっけ?)に出したロブのパスとか、やっぱりさすがだと思わせられる仕事ぶりだったのに。ラウルは代表に行かないし、フルに使い切ってもそんなに問題ではなかっただろうし。ベンゼマ1トップ、みたいなことをしたかったのかな。
イグアインは調子が良さそうなだけに、あの時間で途中投入されるのはやりにくそう。もっと長い時間で、そしてラウルの横でもっと生きそうに思う。
ラウルが、いつも以上に他の選手たちを叱咤激励するように、声をかけたりそういう身振りをしているのを見て、サルガド魂が注入されたのかなあ、と思いました。